僕はこれがないと包丁が研げません─── 西荻窪で包丁研ぎ屋を営む伊勢さん
昭和27年の創業以来「絆創膏を通じて、働く人を支えたい」という想いで、絆創膏ひとすじにやってきた私たち日廣薬品。
私たちは、どんな人の【働く】を支えているのか? それを知るために、日廣薬品の公式noteでは、お客様の声を聞かせていただく企画『ニッコーバンをわたしが使う理由』を連載しています。
今回のお客様は、杉並区西荻窪で包丁研ぎ屋を営む伊勢真彦さん。
西荻窪は駅周辺に昭和レトロな商店街や緑豊かな公園が複数あり、地元に愛される飲食店やお総菜屋さんなどがたくさんあって、歩いているだけでも楽しい街です。
その西荻窪で、伊勢さんは2年前にお店をオープンしました。前職の新聞販売店経営から異業種の包丁研ぎへの転身。どうしてこの職業を選ばれたのか?その謎を解くため早速お店に向かいます。
お店に伺うとお客様が次々とご来店、フレンドリーなその会話から伊勢さんが早くもこの街に愛されていることを感じました。
タフな研ぎ作業に負けないタフな絆創膏はないか
今回のご縁をつないでくださったのは、ニッコーバンファンの平賀さん(新宿思い出横丁 築地三代の店長)なんです。平賀さんから「商品をつぶやいている人がいるよ」と教えていただいたところから今回のご縁が始まりました。
-- 伊勢さんがファンになった、きっかけを教えてください。
伊勢さん:
2年ほど前にこの店を始めてからニッコーバンを知ったんです。包丁研ぎは、仕事柄どんなに気をつけていても手を切ってしまい絆創膏が必需品。
ニッコーバンに辿り着く前にドラッグストアに並んでいる絆創膏をかたっぱしから買いましたが、どれも剥がれてきてしまって。
きっと高いのなら良いのだろうと手に取ったのがきっかけです。
実際、使用したら期待通り!包丁研ぎの最中、はがれずにしっかり保護してくれました。それからずっと絆創膏はニッコーバンを使っています。
いつもすぐ取り出せるように、こうして作業台の下にニッコーバンを常備しているんです。だから安心して仕事に取り組めます。
ーー 嬉しいお話をありがとうございます。ニッコーバンが伊勢さんのご期
待に添うことができて本当に良かったです。
例えば、どんな時にケガをされるのですか?
伊勢さん:
研いだ後、刃を水洗いするんですが、その際にうっかり指が刃に触れて切れてしまったり、研ぎ石もとても硬く角も尖っているので、そこでも指を怪我してしまうんです。そんな時に使わせてもらっています。
ーー プロの現場でそのようにお役にたてて嬉しいです。
私も「絆創膏で働く人を支えたい」が実感でき、とても誇らしい気持
ちになります。
伊勢さん:
その日の仕事を終えるまで剥がれないし、剥がすまで指にしっかりとついていてくれます。僕にとってニッコーバンは、日本が誇る世界一の絆創膏なんです。
-- ありがとうございます。そのような最大級の賛辞をいただき、社員を
代表してお礼を申し上げます。工場の人たちが聞いたらどんなに喜
ぶかわかりません。必ず皆に伝えます!!
この仕事を選んだ理由
ーー ところで前職が新聞販売店経営ということですが、どうしてこの仕事
に転身されたんですか?
伊勢さん:
近年、時代と共に新聞を取る人が減少してきて、もう紙の新聞が必要とされなくなったという寂しさを感じていました。
お客様に必要とされたい、喜んでいただきたいという一心で新しい仕事を探していました。そういった中で、新聞販売店の読者サービスとして包丁研ぎをやったところ、反響がすごくて、これに代わるものはないということに気づいたんです。包丁研ぎだったら、これから先も世の中から必要とされる。
また自分が希望する仕事ができるのかな、ということで挑戦してみたいなと思いました。
ーー お客様に喜んでいただきたいというお考え、とても素敵ですね。
必要とされたいという気持ちは、私たちと通ずるところがあります。
伊勢さん:
ありがとうございます。
-- 今更ですが、包丁研ぎについて私たちは意外と知らないことが多い気
がします。実際どんな作業を経て、切れ味が良くなるのでしょうか?
伊勢さん:
1日のスタートは、まず研ぎ石の表面を平らにするところから始まります。
包丁を研ぐ際に置く研ぎ石がそもそも平らでないと正しく研げないんです。その作業を面直しというのですが、砥石を面直し用の砥石で平らにしていくんです。それからようやく包丁研ぎを開始します。
刃物の状態にもよりますが、1本を研ぐのに5~8種類の砥石を状態に合わせて使用します。作業時間は約20~30分です。
ーー そんなにたくさんの砥石を使用するんですか!加えて事前準備も大
変ですね。
伊勢さん:
そうなんです。私は切れ味にこだわっているので、セラミック製の砥石を9種類、加えて面直し用に1種類の砥石を品物の状態によって使い分けています。砥石には粒度という目の細かさを表す単位があり、数値の低い砥石(荒砥石)は目が粗く、削る力が強い、石の硬さは柔らかく消耗が早いです。
逆に数値の高い砥石(仕上げ砥石)は目が細かく、硬い。削る力はないが荒砥石で削った刃先を整え、切れ味を滑らかにする砥石です。一番使用するのは中砥石#1,000で、3日で消耗してしまいます。
他店との違いは切れ味へのこだわり
ーー 伊勢さんのお仕事に対するこだわりをぜひお聞かせください。
伊勢さん:
他にも包丁研ぎをされているところはありますが、せっかく私の所に研ぎにだしていただくのだから、切れ味を長持ちさせることにこだわっています。
-- 具体的に長持ちする仕組みとはどういうことですか?
伊勢さん:
刃先だけでなく側面から刃先までを全体的に研ぐんです。
下の図をご覧ください。
伊勢さん:
研ぎ終えた刃物をお返しする際に、取り扱い説明書(下にある画像)をお付けしています。この説明書の中で「万が一、切れ味にご不満の場合は3営業日以内は無料で研ぎ直しをいたします」という切れ味に関する保証もつけております。
--それは仕上がりによほど自信がないとできない事ですよね。
伊勢さん:
切れ味にこだわっているので、研ぎ方も機械研ぎと違い1本1本の状態を見極めて丁寧に研いでいるので自信があります。
私の手研ぎの場合は、以下のイラストの様に全体的に研ぎ作業を行うので、刃先だけを尖らせる機械研ぎと比較して長持ちするのがお分かりいただけると思います。
ーー研いでいただいた後のアドバイスがもしありましたら教えてください。
伊勢さん:
使用後はなるべく早く洗浄、乾いた布巾で拭いてしまってください。
それだけでも包丁の切れ味が長持ちします。
--そのような簡単なことなら、皆さんすぐにでも実践できますね。
伊勢さん:
切れ味は徐々に落ちていきますので、良い状態を保つために研ぎ直しのタイミングは2か月に1度を目安にして頂けるとよいと思います。
--美容院と同じ位のタイミングですね!
私もキレットさんの包丁愛用者ですが、どんな食材でもストレスがなく
スッと刃が入る切れ味の良さに驚きます!この切れ味は1度体験してし
まうと病みつきになり、切るのが楽しくていろんな食材と、この包丁で
対決をしてみたくなります(笑)
--最後にお客様へのメッセージがありましたらお願いいたします。
伊勢さん:
包丁だけでなく、ハサミやナイフ等、様々な刃物を研ぐことができます。
先にお見積りをしますので、その上で研ぎに出すかどうかご判断ください。遠方からのご依頼も受付中ですので、どうぞお気軽にご相談ください。
--今回キレットさんとご縁をいただいて、ニッコーバンの販売もしていた
だいているんですよね。本当にありがとうございます。
ご愛用者様だからこその、商品説明がとてもわかりやすいです。
高度な研ぎの技術と温かいお人柄が魅力の伊勢様のお店でぜひ一度
感動の切れ味をご体験ください。
撮影協力: 研ぎ小屋キレット 東京本店
東京都杉並区西荻窪南1-23-12
【TEL】03-6770-0120
【Mail】tokyo@kiretto.com
【HP】 https://www.togigoyakiretto.com
編集:日廣薬品企画部
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