23年9月スキ小説
こんにちは、仁木碧と申します。
9月の「スキ」小説のご紹介です。
「スキ」小説とは、私が記事の「スキ」に対するお礼に設定している小説のことです。
詳しい説明はこちらをどうぞ。
先月のスキ小説
1.『君のクイズ』小川哲
クイズ番組『Q-1グランプリ』の決勝戦
主人公の三島玲央は、学生時代から競技クイズを嗜んでおり、日本全国のクイズプレイヤー代表としてこの番組に参加し決勝戦へ駒を進めた。
一方、もう1人の決勝進出者、本庄絆は現役東大医学部生であり、その頭脳からタレントとしても活躍している。
そんな2人の決勝戦。
戦いは白熱し、6対6の同点。
あと1問正解した方が勝者の称号と1000万円を獲得する。
アナウンサーの「問題」という声
最後にどんな問題が出題されるのか、視聴者全員が息を呑んだ、その瞬間
静寂の中に、早押しボタンの音が鳴り響く
押したのは、本庄絆
誰もが押し間違えたと思った
しかし、彼は見事に回答し、正解した
クイズの世界では、「問題文のn文字目でボタンを押す」ことを「n文字押し」と呼ぶらしい
彼は「ゼロ文字押し」を成し遂げた。
果たして、この「ゼロ文字押し」はヤラセだったのか、それとも何か根拠があったのか……
これは、真相を探る中で、主人公の三島玲央が自分のクイズ人生を振り返る物語です。
2.『玩具都市弁護士 』青柳碧人
AIが搭載された玩具と人間が共存する世界。
人間とコミュニケーションの取れるAIが最初に搭載されたオモチャは、恐竜を模したぬいぐるみだった。
最初は「おはよう」「ごはん」程度の言葉しか覚えていないが、子供とコミュニケーションを繰り返すことにより、学習して語彙が増えていく。
このぬいぐるみの誕生をきっかけに、人類はAIの発展に力を入れるようになる。
家庭用電子機器や、家具、そして玩具のAI搭載に特に力を入れた。
(ここから先は「AIの搭載された家庭用電子機器、家具、玩具」をまとめて『玩具』と呼ぶ)
そして研究は進み、人類はそれまで御法度とされてきた、AIに「感情」をプログラムすることに成功した。
AIは「喜怒哀楽」の他に、「嫉妬」「慈愛」「屈辱」など、様々な感情を理解出来るようになった。
しかし、本体に感情があろうがなかろうが、人間は『玩具』を『玩具』としか見ていない。
今まで使っていたものが古くなり、新しい型が開発されれば、問答無用で捨てる。
感情が生まれた『玩具』達は、自分が捨てられると知り、どうするか。
スクラップ工場に運ばれる前に逃げ出すのだ。
逃げ出したものの中には、人間に対する憎悪から犯罪に手を染めるものも居た。
そんな自分の居場所を失ってしまった『玩具』が自然と集まった街。
主人公ベイカーがパン屋を構える街、バッハ・シティ。
ベイカーは、感情を持った『玩具』達が引き起こす様々な殺玩具事件に巻き込まれ、それらを解決することとなる。
「感情を持ったオモチャ」が犯罪に手を染める……という特殊設定ミステリとなっています。
これがめちゃくちゃ面白い!
3.『掟上今日子の遺言書』西尾維新
掟上今日子は、記憶が1日しか保たない事から「忘却探偵」と呼ばれる。
今日子さんには「今日」しかない。
以前、どこかでお話ししたかもわかりませんが、私は隠館厄介くんが好きです。
『掟上今日子の備忘録』のとあるお話で、好感度というか、私の性癖と言っても過言ではない部分をくすぐってきたので、もうそれは本当に好きなんです。
もしかしたら、話した事がないかもしれないですね。
それはいつかどこかで。
西尾維新は、人間が誰しもちょっとは持ちうる感情を「拡大する」のがとても上手です。
「その気持ちはわかるけど、でもそんな理由で人を殺したいと思うか?」と思うことがあります(笑)
今回の作品は、それが顕著に現れています。
飛び降り自殺をした少女のその理由。
その行動に「理解」は出来なくとも、「共感」は出来ました。
本当に、そういうところが好きなんだ。
今回は以上3冊でした!
では、また来月。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます!
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