犬吸い ニケと歩けば
動物を飼っている人は疲れているときや気持ちが落ち込んでいるとき、傍にいる家族に癒されることが多々あります。
寝そべっていても黒い瞳でじ~と見つめられても自然とほほが緩むものです。
最近、寝てばかりいるニケですがその姿、おなかがゆっくり上下しているのを確認するだけでもホッとしたり気持ちが緩んだりと…。
ニケが小さな時肉球の匂いはポップコーンの匂い。
何度も嗅ぐのでジロッと睨まれました。
そんな彼女ももうすぐ10才。2歳から1年ほど毎月癲癇に襲われ一生薬は手放せないと言われた時期がありました。
毎日、何とか治る方法がないかといろんな書物やネットで調べました。人間の治療法までも。
アマニオイルが人間の脳に良いと聞くと一緒に数滴食事に垂らしたり、と私の頭は癲癇の事ばかり…。
それが成長とともに1か月に3回が2回に減り4歳になるころには全く無くなりました。今は一度も起こさずあの時の苦しそうな様子をただ見守るしかなかったことが遠くになりました。
久しぶりに寝そべっているニケの隣に並ぶと「どうした?」といわんばかり。ちょっと迷惑そうな顔をしながらもお腹を見せます。なのにしばらく撫でるのをやめると前足でチョンチョンと催促します。癒される私と甘えるニケは分かり合えるバディです。
そっと肉球、ほんのりポップコーンの香りがします。
友だちは猫派ですが疲れたら抱きしめて思いっきり吸う?そうです。
子どもたちが赤子のころは手のひらはミルクの香り、遊びまわるようになると頭はお日様の…。
人はそんな香りや匂いを嗅ぐとホッとするのでしょうか?もちろん嫌な臭いも存在しますが…。
洗濯をしてもその人のかすかな香りはあるもので、単身赴任のご主人のシャツを「たまに嗅いでいた!そんな時もあったのよ。」と友達は笑います。
町を歩いていると風に乗ってかすかな香り。なんと母が使っていたトアレ。そのご婦人も杖を突きながらも、おしゃれして元町を歩いていました。
懐かしくってふりかえったらその後ろ姿が母に重なって、良く二人で端から端まで歩いた昔を思い出しました。
私も母のようにハタチから自分の香りとなったトアレがあります。
子どもや孫は今の私のようにいつか同じ香りを嗅いだなら思い出してくれるでしょう。
今朝は穏やかな空。ツバメが気持ちよさそうに数羽飛んでいます。
今日もいい日にしましょう!