秋に思う
知らぬ間に朝はひんやり、冬に近づく前の風。
秋は?と思うほど今年の夏の強烈さがこの時期を受け入れる前にすでに時は過ぎて行ったように思います。
いつもなら紅葉の便りをいろんなところで聞きますが、今年はあんまりと言うところです。
近所の公園の桜の木もスッカリ葉っぱを落としてしまったものや、濃い緑のすそに赤く染まった葉っぱを付けたものなど様々です。
それは私にも似ていて、以前のようなメリハリのある暮らし方ではなく、又季節を明確に感じることがだんだんと少なくなってきた自然のさま。
日本もきっと世界も変わってきているのだろうと思います。
それは昔を強烈に懐かしむものでもなく、あの時はと言うセンチメンタルなものでもなく、どんな環境であっても生きていくことの楽しさを日々に見つけようとして、また小さなことにも感じる何かを糧に過ごしているのだとも思うようになりました。
大笑いすることや大泣きすること、腹が立ってどこにその怒りをぶつけるべきかと心のマグマの抑えどころを探す若人たちにはなんと枯れたむなしい生き方!となるのかもしれませんが、今だから言えます。
それこそがストレスのない毎日。気持ちの張りはぶれることのない一定場所をほぼ示しています。
スーパーでラ・フランスを見つけました。お味はどちらかと言うと日本の梨の方が断然美味しい!と分かっているのですがその歪でそばかすだらけの表面がなぜか好きです。
秋を感じるのは栗やサツマイモ、サンマにと豊富な季節ですが、昨今は季節の移ろいを感じさせないほど食材は年中豊富です。
なのにこの時期洋ナシはそっと表れていつの間にか消えてしまう。華々しいデビューもなく、それも売り場のメインステージに置かれていてもなんとなく居心地が悪そうで…。
私の感じる秋にピッタリな果物です。
庭を見ながらの濃い目の珈琲。
この夏のお陰?なのかオリーブの木が一段と高くなりました。
紫陽花は手入れを怠った 分無造作に広がってその横のクランベリーに赤い実がついているのを見つけて植物たちは今の環境の中でちゃんと順応しているのだと嬉しくなりました。
たまにやってくる山鳥がそれを見つけてついばむ様子を想像して、飛び立つときのガサッと木を揺らす音に気が付けたらいいなあとひとり楽しむコーヒーブレイクとなりました。
今日もいい日にしましょう!