秋本番 ニケと歩けば
公園のど真ん中、そこに腹ばいになって一時過ごすことが好きなニケは、空を見て、木が風に撫でられる様を眺めてもう一段上の空。
夜中の雨も上がっての朝、いろんな鳥が飛び交う様子を見上げます。下から見るとみんな黒い影絵のようなシルエット。どんよりとした空の色とで墨絵のようです。
それぞれに空域があるのかぶつかることもなく、飛び交う様子と同じようなことが水族館のペンギンや魚たちにあるのを思い浮かべながらなんだか楽しくなっているのは飼い主だけです。
いろんなワンちゃんが朝の挨拶にやってきても愛想のないニケですがその飼い主さんには体を預けたりお腹を見せて愛嬌よしになります。
ワンちゃんたちにしたら嫌な子!に見えるのかしら?と思うことはしばしばあります。同じように近寄ったらうなったりひと吠えする我儘。
性格をご存じの方は柴距離の事。好き嫌いのはっきりしていること。媚びないプライドの高さ⁈飼い主以外にはなつかないこと。そして手に負えないと捨てられる犬のトップが柴犬だと知っていますが、ニケには幾つも当てはまらないことがあり「柴らしくないね。」と褒められ⁈ます。同種の中では生きるのが上手な方と言えなくもなく…。
縁があって我が家に来たこと以上にお互い相性が合うと思い込んでいるのは飼い主だけでしょう。
早くも9歳、一番上の孫がバギーに乗せられて空港までニケを迎えに行ったのがついこの前と思っていたのに季節は何度もめぐって彼も5年生になるのだと思うとその間過ごしてきた私の歴史は重いのか軽かったのか答えはでません。
ここまでくると2年や5年はたまた10年の経験値はなんにも誇れるものでもなく今や跡形もなく砂漠の砂の中のようなもの。いつの間にか見えない形で体や頭に残っていて今の自分を造っているように感じます。
あんなに暑かった夏も気が付くとすでに様子を変えて知らぬ間に秋の真っただ中。少し昔とは季節の様子も変わってきました。
勢いよく若葉を伸ばしていた道野辺の草花も花は枯れて土に種を落とすのもありどんな時も季節は動いているようです。今は彼岸花。いつもより暑かったからなのか勢いがありません。
もう10月半ば、重たい曇り空や降る雨でいつの間にか冬の到来になるのでしょう。
今は1年中で一番過ごしやすい季節。昨日は伸びたオリーブの木や、かずらの弦を短くしました。もう少ししたら葉を落とす木もあり、一時期殺風景な庭になりそうですがそれはすべて来年の準備のためには大事なこと。
山のイノシシも少なくなった木の実を見つけているのでしょうか?
美しいとスマホに残した桜や10年ぶりに咲いた紫陽花、もうあの時の感動を静かに残すのみとなって季節は確実に次のステージに向かっているようです。
いつものようにくつろぐニケにとってこの秋はどう映るのでしょう。
山の木々が赤く染まる前の換毛期、今年も飼い主にとって覚悟の時がやって来ます。
今日もいい日にしましょう!
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