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本の世界

わたしは本が読めなかった。
正確には長文が読めなかった。
多分子どもの頃から遠視で、手元にピントを合わせるのが苦手だったことが大きく影響していると思う。

そこから派生して、本を読むのは苦手という意識が強く、全然文章を読まなかった。
教科書はおろか、問題集の解説すら読むのが辛かった。

ただ、わたしは比較的弁が立つ方だと思う。
本を読まない割に人よりも言葉を知っていた。

それは文章を読めない代わりに漫画をたくさん読んだからだと思う。

ドラえもん、サザエさん、こち亀、ブラック・ジャックなどの国民的漫画や、りぼん・なかよしに連載された少女漫画たちはわたしに教養と最低限の語彙力を与えてくれた。気がする。

さて、そんなわたしがどうやって文章を読めるようになったのか。

とても簡単だった。
一度に全部読もうとしないことだった。

昔のわたしは本を1日か2日くらいで読まないとならないもの、早く読み切らないといけないものと思い込んでいた。

だから、本を読む時には1日のうち何時間も時間を割かないとならないと思っていた。

本を読むために自由時間を犠牲にする感覚があり、面倒だから嫌だった。

あと、本を読むときにその内容に没入する感じがあると思う。
没入感があると我ながら集中してるなと思うが、没入するまで耐えるのが結構だるかった。

今のわたしの読書ルールはこうだ。
①毎日何かしら本を読む
②15分だけ読む
③用語が難しい場合は音読してしまう

ちゃんと守っているのは①くらいでよいと思っている。
②は目安で体調が悪いとか時間が無ければ「1行読む」とかでもよいことにしてる。逆に没入したら好きなだけ読み進めてよい。
③は海外の書籍を翻訳してるタイプの本でよくやる。日本語に無い言葉とかはすんなり入ってこないので、声に出して読んじゃってる。

文章アレルギーのわたしはこんな感じでスキマで本を読んでいるので、読み終わるのに1冊あたり大体1〜2週間くらいかかる。

ただ、この本の読み方をすると1日に3冊くらい並行して読み進められる。
今日中に本を読み切らなくてもよいからだ。

わたしはいまだに読書が好きではないけれど、ここ半年くらいは毎日本を読めている。
今まで1年に1冊も読まないレベルの人間だったので大進歩だ。

最近やっと読書好きの人を理解できるようになってきたので、この趣味は大切にしていきたい。

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