移ろう果物｜ナインチェ・プラプラウスの「いつかいなくなっちゃうかもだし」#29

今まで興味のなかった事柄が、誰かに熱く語られてから、普段の日常にありふれていたことに気が付くことがあります。
あの人が言っていたブランド、いつもいくショッピングセンターに入ってるじゃんとか、あいつが便利って言ってた薬、電車広告まで出してるヒット商品なんだ、みたいな感じで。
これ、潜んでいたものが出てきた感じで、ちょっとした幽霊的な怖さがあります。
漫画の伏線回収的な驚きもあったりします。

どーもどーも、ナインチェ・プラプラウスです。ちんちんじゃねぇってば！

シャインマスカット。
ミフィちゃんと一緒にいることで、ご主人の日常に急に現れたものの一つです。

ミフィちゃんは、果物好きです。
季節ごとに旬の果物を把握していて、すかさず買ってきます。
その中でも特に好きなのが、シャインマスカット。
種無しの甘いマスカットで、割と高価なブランドものです。
昨年、夏になるとひたすらに「シャインマスカット、シャインマスカット」と言い出しました。
ご主人は、特別果物が好きということでもなかったので、シャインマスカットのことは知りませんでした。ミフィちゃんがなんか言ってるなと、圧に負けカゴに入れ、お会計の後に想定外の金額に愕然とする、なんてことを繰り返していました。

そんな日々を過ごしていたある日、ご主人は気がつきました。
「あれ、シャインマスカット人気じゃない？」
そうです、結構シャインマスカット売っているんです。
シャインマスカットを使ったケーキ、シャインマスカットゼリー、シャインマスカットグミ、、、
巷はシャインマスカットで溢れかえっていたのです。
こいつは結構流行ってるんだなと思ったご主人、ミフィちゃんに伝えると、
「もう何年も前から有名だよ」
一蹴されてしまいました。
誰かにとっての当たり前が、誰にとっての当たり前というわけではない。
本当、不思議な感覚です。

さて、ミフィちゃんは、スイカも大好き。
ご主人と出会う前、一夏をひたすらスイカだけで過ごしたことがあったそうな。
「あれは結構痩せたね」
当たり前です。
ミフィちゃんは、凝り出すとひたすらハマるところがあります。
スイカはご主人も大好き。毎日スイカでもいいというのは同じようで、今年の夏は何かとスイカを買っては、食後にかぶりついていました。

また、愛媛に行った時は、柑橘系にハマったこともありました。
これまた二人とも結構好きで、レモン畑が広がる風景に二人して感動しました。
（ナインチェの友人、レモンチェという輩が誕生したとかしないとか）
「10 TEN」というみかんの専門店では、いろんな種類のみかんを堪能しました。
このお店では「みかんの家系図」という図を作っていて、掲載されている色んなみかんをジュースなどで楽しむことができます。
お試しで３種類飲むことができる商品を注文し、二人で利きみかんジュースをしたところ、ご主人が全問正解。さすがです。
愛媛限定雑誌「まちぼん」のみかん特集号まで購入し、変な熱量を東京に持ち帰りました。
ミフィちゃんのシャインマスカットよろしく、ご主人は、紅まどんな（愛媛果試28号）という品種を気に入って、帰ってきてからも何かと求め彷徨っていました。

みかんの家系図 | 10“TEN” BRAND SITE

ミフィちゃんの実家から、色々と果物が送られてくることもあります。
桃や葡萄、ブルーベリーなど、バリエーション豊かで最高です。
メガネのご主人は、ブルーベリーを食べて、
「目が良くなりそうだ」
なんていうと、目に詳しいミフィちゃんは、
「致死量食べないと良くならないから、ブルーベリーは目には意味ないよ」
なんて言ってきます。
気分の問題だからいいじゃんね。けど、そうだったのか。。。

そんなフルーツライフを過ごしている二人ですが、ある晩、ミフィちゃんがこんなことを言い出しました。
「ねぇ、フルーツの好きな順番でランキングつけるとしたら、何が１位？」
、、、、小学生か！！！
「うーん、めっちゃ悩むなぁ・・・」
お前も、真面目に考えるんかい！！

さて、そろそろ、今年のスイカも終わりそうです。
ご主人は、好きな季節を聞かれると、「四季の移り変わり」と答えるうざうざ野郎です。
果物で感じる、四季の変化も悪くないかもしれませんね。