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手摺から気づいたこと

回復期を退院して2年が過ぎ、やっと介護保険へとつながりました。
おかげで玄関と脱衣室に手摺がつきました。

たかが手摺、されど手摺。
1本の支えが出来ただけで、着替えも靴を履くのもとても楽になりました。便利なものですね。

最近は靴を脱がなければならないところ、日帰り温泉施設のようなところでも玄関に椅子が置かれるようになりました。

安心・安全でありがたいなと思っています。

フィッティングルームに椅子が置かれているところもあって、少しずつ理解が進んでいるように感じます。

靴を履きにくそうにしていると、お店の人が椅子を運んで来てくれることもあってありがたいな‥と思います。
そして同時に申し訳ないな‥とも思います。

"心遣いは本当に嬉しくありがたい"
それは嘘偽りない気持ちですが
"申し訳ない"
という気持ちもまた嘘ではないのです。

だから椅子や手すりが始めから設置されている施設は、誰の手も気も煩わずに済んでとても嬉しいです。

Xで"障害者はやってもらうことを当たり前と思っているのでは"というポストを見かけることがありますが、心苦しく思っている人が大半ではないでしょうか?

好きな時に好きな所で過ごしたいのは障害者だって同じです。
そしてそれは出来るなら誰の手も借りずに。

高齢者ドライバーの問題が騒がれてもお年寄りがなかなか免許を手放そうとはしないのは、人に頼んで外出するのが心苦しいというのもあるのではないでしょうか。

電車で車椅子の人を見かけると、早く技術が発達して車椅子の人が駅員さんの手を借りずに電車に乗れる日が来ないかなと思います。

障害者だけでなく誰もが、やりたいことを人の手を借りずやれることで申し訳ないという思いをしなくてもすむ "心の自由"を得られる環境が少しでも整うことを願っています。