子どもはみんな「あまのじゃく」だから
どうしたら、子どもに自分の伝えたいことを伝えられるか、ずっと考えてきた
「あいさつは大事」
「自分から学ぶ大切さを知ってほしい」
「助けてって言っていいんだよ」
「わからないって、言っていいんだよ」
しかし、子どもはみんなあまのじゃく
そのまま言っても聞いてくれない
そこで、いくつか実践してきたことがある
言いたいことは、偉人に言ってもらう
偉人の名言集がある
自分が伝えたいメッセージを選ぶ
A3の紙に言葉に合うフォントを選び、印刷する
ラミネートをかけて束にして、日めくりで教室に掲示しておく
朝の会で、毎日ひとつだけ紹介していく
子どもたちにとっても、なんとなく気になる言葉はぴらぴらめくって見てくれる
伝えたいことを、さりげなく置いておくことで、言葉に子どもたちから働きかけるようになる
言いたいことは、漫画の主人公に言ってもらう
子どもは、漫画やアニメが好き
ワンピースや宇宙兄弟、こち亀、はじめの一歩…
漫画の中から、名言を選び出し、パワーポイントに張り付けていく
そして、授業のすきま時間を使って、ちょっとずつ絵と一緒に紹介していく
前のめりになる子どもたち
きざな言葉もすっと入っていく
絵と言葉が一緒だから、覚えていてくれやすい
反対のことをする
漢字の練習中、書き順を間違えやすい字をあらかじめつかんでおく
「飛」「典」「帯」などである
私は、漢字の練習は必ず授業中に行うことにしている
ドリルで書き順を練習してから、みんなで確かめる
先生が、わざと書き順を間違える
「先生、ちがうよ!」
「いや、あっています!!」
こんな押し問答すると、子供たちは自分から漢字を調べ始めるから面白い
「先生が間違っています!!」
「…うそ!!」
というように、子供が自分から学びたくなるように、先生がおっちょこちょいマンになればよい
先生が、子どもに助けてもらう
人間には、一人一人、得意なことと苦手なことがある
だからこそ、助け合って生きていけばよい
迷惑をかけないようにしよう、ではなく、
お互いに迷惑をかけあって、助け合えるようにしていくことを教えたい
そこで、先生が積極的に、
「ねえねえ、ヘルプ!!」
と子どもに声をかけていきたい
例えば、私は片付けが苦手なので、
「どうしたら、机の上を片付くの!?」
と言いながら、いつもきれいにしている子に声をかける
なかでも、おとなしめの子がいい
なかなか言いたいことを言えず、ためこんでしまうことが多いからだ
だからこそ、先生から働きかけて、そういう子に助けてもらう関係を作っておくと、相手も苦しいときに言いやすくなる
絵本を読み聞かせる
絵本を読み聞かせをするのが好きである
絵本には、学びがつまっている
中でも、谷川俊太郎の「ともだち」はおすすめ
非常に簡単でわかりやすく友達のあるべき姿が書かれている
先生が説教するよりも、谷川俊太郎の言葉がすっすと入ってくる
実際、私もこの絵本を参考にして、友達と付き合っている
こうした良本を教師が選び、読み聞かせる
長い年月をかけて子どもを育てていくような気がして楽しい
三浦健太朗
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