校正〜出版までの行程を見てみよう(5)
崖っぷち作家のニジマルカです。
「出版までの行程を見る」5回目です。
4回目はこちら。↓
出版までの行程
出版までの行程はこんな感じです。↓
1.アイデア出し
2.企画書づくり
3.企画会議
4.執筆
5.推敲・改稿
6.校正
7.デザイン
8.印刷
9.告知・宣伝
10.発売
今回は、6.校正です。
校正の前に〜原稿はいつ書き終わるか
原稿は無限に直すことができますが、どこかの時点で終わらせないといけません。
以下くらいを終わりの合図にしておくといいです。
1.担当さんが「終わり」と言ったとき
2.4稿か5稿まで行ったとき
3.締め切りが来たら
最初は1で良いと思います。
最初の作品はわからないことだらけなので、担当さんに全部任せればいいです。
本当は修正した方がいい場合もあるにせよ、いろいろ悩むよりはひとまずお任せすればいいでしょう。
2は改稿が3,4回くらいまで行ったときです。
そのくらいまで直せば、全体の構成はほぼ動かせなくなっています。
そこまで直した時点で「この作品は失敗だ」と思うこともありますが、半分以上は不安だからそう思うだけです。
その辺りで書き終えても大丈夫です。
出版してみて本当に失敗だったら、次作に活かしましょう。
3は締め切りです。
締め切りは強制的なものなので、いろいろ悩まずに済みます。
締め切りを伸ばせる場合もありますが、編集部や印刷所に迷惑を掛けることになるので、あたりまえですが締め切りは守った方がいいです。
ひんぱんに締め切りを破ると、担当さんや編集部への印象も悪くなります。
最初の作品はどうしても力が入りますから、直し続けてしまうものです。
ですから、自分の意思よりも、外部の強制的な合図で書き終える方が気が楽だと思います。
書き終えたあとで「あ! あそこはこう書けばよかった!」と思うことはあります。
ですが、そこを直しても、直さなくても、読者はあまり気にしません。
読者を信じるとともに、自分を信じ、その作品から手を離して次に進みましょう。
6.校正
校正・校閲は、誤字脱字、表記のゆれ、さまざまな文章上の不具合を修正する作業です。
校正と校閲は違いますが、私がお世話になっている出版社では、特に2つを分けていません。
校正は、自社でやる場合もあるでしょうし、外部に委託する場合もあります。
校正作業自体がどのように行われているかは、あまり気にすることはないです。
私がお世話になっているところでは、校正作業前後にざっくりと組版が行われます。
組版とは、最終的な出版形式に合わせて、原稿の体裁を整えることです。
文庫での出版なら、文庫の見た目になるということです。
ですので、この辺りから縦書きのPDFファイルなどでのやり取りになります。
修正作業
修正箇所がコメントで入ったPDFファイルが送られてきます。
この辺りは編集部によって違うと思います。
コメントどおりに修正するか、作者の意図通りなら原文のママにすることもあります。
ページ数が多くなりすぎている場合は、ページ調整の指示が来ることもあります。
数行減らすとページを減らせることがあるのですね。
たとえば「この章で2行減らして欲しい」などといった指示が来ます。
問題なければ減らせばいいです。
何度かやり取りして修正作業が完了すれば、原稿は完成です。
これ以降、もう修正することはできません。
(できなくはないですが、嫌がられます)
シリーズもので、次巻の出版も約束されているなら、この辺りで次の巻を考え始めてもいいですね。
今回のまとめ
出版までの行程を見る5回目「校正」でした。
1.担当さんが終わりといったら書き終える
2.校正に出した原稿が返ってきたら、修正する
3.最終修正が終わったら、原稿作業は終わり
次回は「デザイン・印刷」です。↓
それではまたくまー。