話が面白くならないときの対処法3つ〜小説のちょっとしたコツ
崖っぷち作家のニジマルカです。
小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。
今回は「話が面白くならないときの対処法3つ」です。
困ったときの対処法
小説を書いていると、「なんか今ひとつ面白くないなあ…」と思うことがありますよね。
「どうも盛り上がらない」
「インパクトに欠ける」
そう思っても、どうすればいいかわからなくて途方に暮れることもあるでしょう。
そういう場合の対処法はいろいろあるのですが、今回は基本的な3つの方法をご紹介します。
衝突させる
終わらせる
無茶ぶりする
それぞれ見ていきましょう。
1.衝突させる
これがもっとも基本的な方法です。
誰かと誰か、何かと何かを衝突させると、必ず面白くなります。
たとえば、
登場人物同士の口論、喧嘩、仲違い
敵やライバルを出す
組織同士の争い
などですね。
衝突するとそのエネルギーが土を盛り上げるように、物語も衝突が起これば起こるほど盛り上がります。
「なんか面白くないなあ」というときはたいてい衝突が足りません。
なんでもいいので対立させたり、衝突させたりしてみてください。
それだけで俄然面白くなります。
2.終わらせる
話が一向に面白くならないなら、いっそのこと物語を中盤で終わらせるのも手です。
物語は問題と解決で成り立っていますが、最初の問題を中間地点で解決してしまうのです。
具体的に言うと、長編はだいたい4つのヤマで成り立っていますが、下図のように、当初のクライマックスを中間地点(ミッドポイント)に持ってくると考えるといいでしょう。
話を半分に圧縮するので、密度が上がり、必ず面白くなります。
後半はどうするかというと、もちろん別の問題を考えてください。
つまり、問題を前半と後半で2つ出すということです。
たとえばこんな感じです。↓
当初の問題:誘拐されたヒロインを助ける
前半:中間で助けてしまう
後半:後半は誘拐組織を壊滅させるために動く
当初の問題:非道な王を倒す
前半:中間で倒してしまう
後半:実は真の黒幕がいて、後半は黒幕を倒すために動く
物語が面白くなっていかないのは、たいていは最初の設計ミスです。
そのまま書き進めても、おそらく面白くなりません。
ですから強引に中間で終わらせて、後半は別の問題を解決する話にするわけです。
3.無茶ぶりする
これもオーソドックスな対処法です。
自分に無茶ぶりしてみましょう。
自分でもどうすれば解決できるかわからない問題を出してしまうのです。
たとえばこんな感じです。
絶対に勝てない敵、ライバルを出す
絶対に助からない状況に追い込む
重要な人物を殺したり、絶対に必要なアイテムを壊してしまう
面白くならない理由の1つは、物語の展開が読者の予想どおりだからです。
読者の予想を上回りましょう。
無茶ぶりすると、自分でもどうすればいいかわからないのですから、読者にとっても絶対に予想できない展開になります。
これは2とも通じる対処法です。
2は前半で当初の問題を解決してしまい、後半の問題と解決を自分に無茶ぶりする方法だからです。
最悪の場合、解決方法を考えつかないこともありますが、挑戦する価値はあります。
頭をひねって、自分の無茶ぶりに答えてみましょう。
読者が「これどうすんの?」「これは無理だろ…」と思えるような展開に、見事な解決方法を示せれば、読者は驚き、盛り上がるのは間違いありません。
どうせ面白くならないなら、思いきって自分に無茶ぶりしてみてください。
結局のところ、そこでうんうん唸ってエネルギーを費やすことが、作品に力を与えることになるのです。
今回のまとめ
小説のちょっとしたコツ「話が面白くならないときの対処法3つ」でした。
基本的な方法は「衝突させる」「終わらせる」「無茶ぶりする」
対立や衝突を起こすと必ず面白くなる
中間で当初の問題を終わらせ、後半は別の問題を解決する
自分でも解決できない問題を出してしまう
最初の設計段階で、複数の解決方法を考えておくのも良い手です。
すると、この解決方法しかない→ダメでした→絶望→でも実はこんなときのために手を打ってあった……などと展開させることができます。
それではまたくまー。
(2023.6.1追記)
高清水美音子さんに記事を紹介していただきました。
ありがとうございます!