話を盛り上げるには〜小説のちょっとしたコツ
崖っぷち作家のニジマルカです。
小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。
今回は「話を盛り上げるには」です。
盛り上がりの原理
小説を書いていて、「いま一つ盛り上がらないなあ…」と思うことがあると思います。
盛り上がりには原理があります。
簡単にいうと、方向の違う力同士がぶつかると盛り上がるのです。
図にするとこうなります。↓
ぶつかったエネルギーが上昇することで、盛り上がるわけです。
ですから単純に言うと、「盛り上げたい」と思ったら、誰かと誰か、何かと何かを衝突させればいいです。
たとえば
・主人公とヒロインを喧嘩させる
・意見を衝突させる
・対抗勢力を出す
・小競り合いを起こす
などですね。
ぶつかる力が大きいほど、向きが逆方向なほど、盛り上がりは大きくなります。
主人公と敵がぶつかると盛り上がるのは、主人公と敵の動機が正反対で、かつ大きいからです。
「話が停滞している」「シーンがおとなしすぎる」と思ったら、なんでもいいので衝突させましょう。
とりあえず喧嘩させてみればいいです。
それだけでシーンがぐっと盛り上がります。
盛り下げるとき
ときには盛り下げが必要な場合もあります。
たとえばクライマックス前の絶望、落ち込みなどですね。
落差を作る上でも、盛り下げる方法も知っておくといいです。
これも簡単です。
心の中で逆方向の思いがぶつかると、落ち込みが起こります。
図にするとこうです。↓
ぶつかったエネルギーが沈み込むことで、落ち込みが起こります。
心の中で逆方向の思いがぶつかることを、「葛藤」や「後悔」といいます。
たとえば、
・敵を倒したいけど、強すぎる
・自分は醜い化け物だが、本当は誰も傷つけたくない
・誰も死なせたくないが、兵を戦地に送り込まなければならない
・あんなことを言うつもりはなかったのに、言ってしまった
などですね。
これも思いが強ければ強いほど、落ち込みも大きくなります。
調整すれば、軽い落ち込みから深い落ち込みまで作ることができるでしょう。
いずれにせよ、ヤマを操るには、逆方向の力や思いをぶつければいいだけです。
これで盛り上げるのも落ち込ませるのも自由自在ですね。
今回のまとめ
小説のちょっとしたコツ「話を盛り上げるには」でした。
1.盛り上げるには方向の違う力をぶつける
2.力が大きいほど、方向が逆なほど、盛り上がりは大きくなる
3.シーンが停滞しているようなら何かを衝突させ対立を起こす
4.心の中で思いがぶつかると盛り下がる(落ち込む)
5.ヤマを操るには力や思いをぶつければいい
盛り上がりは外面で、落ち込みは内面で起こるのが普通です。
それではまたくまー。