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小学生におすすめのミステリー20選

読書の秋ですね。涼しくなってきたので、ついつい夜ふかしして読書をしてしまう今日この頃。子どもたちにもぜひ読書を楽しんでほしいと思います。
今日は、小学生におすすめのミステリー作品を20種類ご紹介します。低・中・高学年向けという順番で紹介していきますが、子どもたちの実態に応じて好みに合うものを選んでいただければと思います。

低学年向け

きえた犬のえ(ぼくはめいたんていシリーズ)

(マージョリー・ワインマン シャーマット 著,マーク シーモント 絵 光吉夏弥,2014,大日本図書)
低学年向けの推理ものと言えばこの本。名探偵のネートが身の回りの事件を解決します。挿絵がたくさんあり、そこからヒントを探すことができます。主人公が探偵であることに誇りを持っている感じがいいなと思いました。簡単な内容ですが、構成はしっかりしている良本です。

めいたんていサムくんシリーズ

(那須正幹 著,はたこうしろう 絵,2020,童心社)
『ズッコケ三人組』で有名な那須正幹さんの作品。学校を舞台にした低学年向け推理小説です。空色のハンカチのにおいをかぐと、頭が冴えて謎を解くことができるという設定がなんだかかわいい。挿絵もたくさんあり、こちらも推理小説の入口にぴったりの1冊です。

ぬすまれたダイヤのなぞ(めいたんていカメラちゃんシリーズ)

(D.A. アドラー 著, 神鳥 統夫 訳, 垂石 眞子 絵,1984,国土社)
その場面をカメラのように記憶することができるめいたんていのカメラちゃん。友達と一緒にダイヤをぬすんだ犯人を追いかけます。登場人物が少なく、内容も分かりやすい。低学年の子が推理しながら読むのにちょうどよいです。

中学年向け

もしかしたら名探偵(名探偵シリーズ)

(杉山亮 著,中川大輔 絵,1992,偕成社)
中学年に勧める推理ものと言えばこれ!大人気シリーズです。うちの息子も全巻読んでいました。事件編と解決編に分かれているところがとにかく読みやすいし、1冊に2~3個の事件が出てくるところも良いです。私、個人的には、主人公ミルキー杉山の家族関係がとても気になります。

わんわん探偵団(わんにゃん探偵団シリーズ)

(杉山亮 著,廣川沙映子 絵,2002,偕成社)
こちらも杉山亮さんの人気シリーズ。「もしかしたら名探偵」と同様、事件編と解決編があります。犬の訓練士 スピッツかわいが犬たちの力を借りながら事件を解決していきます。犬に関する豆知識のページも楽しいですよ。

エレベーターは秘密のとびら

(三野 誠子 著, たかおか ゆみこ 絵,2020,岩崎書店)
リセの住むマンションのエレベーターで起こる不思議な出来事。その謎を2人の友達と一緒に解いていきます。登場人物と一緒にエレベーターの秘密について想像するのが楽しい。謎が解けると思わず「なるほど!そういうことか」と納得します。(amazonではファンタジーと書かれているのですが、お話前段で出てくる謎が少しずつ解き明かされていく展開なのでミステリーとして紹介しました。)

消えた時間割シリーズ

(西村友里 著, 大庭賢哉 絵,2018,学研プラス)
配布された時間割に墨汁が飛び散ってしまいます。そのことをきっかけにクラスでは不思議なことが起こり始めました。ハラハラドキドキするストーリー展開に、目が離せなくなり一気読み!学校が舞台なのでとても読みやすく、子どもたちにも人気でした。

放課後ミステリクラブシリーズ

(知念実希人 著,Gurin. 絵,2023,ライツ社)
大人気ミステリー作家知念実希人が小学生向けに書いた物語です。とても読みやすく、推理も本格的。かわいらしい今風のイラストも子どもたちに人気の理由です。読書が得意ではない子も楽しく読める1冊。

ナンシー探偵事務所

(小路すず 著,カタノトモコ 絵,2017,岩崎書店)
教科書で紹介されていたので読んでみました。キャラクター設定などが女の子向けかなという印象です。推理も割と単純なので、大人が読むには物足りないかもしれませんが、子どもが読むにはちょうどいい難しさです。事件を通して描かれる主人公の成長も心地よいです。

怪盗ブラックの宝物

(那須正幹 著,田頭よしたか 絵,2011,福音館書店)
こちらも教科書紹介本。怪盗ブラックが隠した宝石を探す小学生4人組の冒険物語。私は、お話の始まり方がとても好きでした。表紙の絵もお話の展開を予想するヒントになります。お宝を探すという王道のストーリー展開にワクワクしました。

香菜とななつの秘密

(福田隆浩 著,2017,講談社)
人前で話すことが苦手な主人公香菜が、学校で起きる様々な事件を解決していくお話です。子ども向けミステリーってすぐに謎が解けてしまうことも多いですが、このお話は推理が難しく、大人でもあっと言わされました。司書さんとの間でも、この本のストーリー展開が話題になりました。決して派手な出来事は起こりませんが内容にはとても引き込まれます。

ムジナ探偵局シリーズ

(富安陽子 著,おかべりか 絵,2007,童心社)
妖怪や山姥、鬼などが出てくるお話をたくさん描いている富安陽子さんが書いた推理もの。やはりこのお話にも、妖の類のものが出てきます。不思議な事件をムジナさんと小学生の源太が解決する他にはない探偵物語。

怪人二十面相

(江戸川乱歩 著,2005,ポプラ社)
探偵ものの王道です。昔風の文章もレトロな雰囲気がしていいなと思いました。今、毎日小学生新聞でも連載されています。誰もが聞いたことのある名作。ぜひ多くの子に触れてみてほしいです。

高学年向け

そして5人はいなくなる(夢水清志郎事件ノート)

(はやみねかおる 著,村田四郎 絵,1994,講談社青い鳥文庫)
はやみねかおるの代表作、夢水清志郎シリーズの第1作目です。娘がはまって、すぐに全巻読破していました。お話のスタートからあっと驚くしかけがあり、気が付けば夢中になって読んでしまいます。ストーリーの背後にある人間ドラマにも胸を打たれます。小学校の教員をしながらこの小説を書き上げたはやみねかおるさんって本当にすごい!

ぼくと未来屋の夏

(はやみねかおる 著,武本糸会 絵,2013,講談社青い鳥文庫)
風太は「未来屋」を名乗る猫柳さんと出会い、町の秘密を解き明かすことに…。夏休みにぴったりの冒険小説です。風太が推理小説を書いているのですが、そこに書かれている推理とお話がリンクしている構成がおもしろい。

ぼくらの先生

(はやみねかおる 著,2008,講談社)
小学校を定年退職したおじさんが妻に教員時代に起きた事件について語るという地味な展開ですが、意外と小学生に人気です。奥さんがじっくり話を聞きながら謎を解いていきます。子どもたちへの温かいまなざしがこの作品の魅力です。

怪盗クイーンはサーカスがお好き

(はやみねかおる 著,K2商会 絵,2002,講談社青い鳥文庫)
こちらは怪盗が主人公のお話。超ハイテクな飛行船に人工知能…スケールの大きい物語に思わずワクワクしてきます。登場人物が皆自分の仕事に誇りをもっているところがいいなと思いました。語り手や場面がテンポよく変わっていくのですが、頭の中でどんどん想像が広がってとても読みやすいです。

フリッツと満月の夜

(松尾由美 著,2008,ポプラ社)

娘に教えてもらったとっておきの1冊。夏休みを海辺の町で過ごすことになったカズヤが友達になったミツルと一緒に、老婦人の財産を巡る謎に迫ります。文字は小さいですが、高学年の子が読むのにちょうどいい難しさでした。

国語、算数、理科、誘拐

(青柳碧人 著,2013,文藝春秋)

小中学生が通う進学塾に脅迫メールが届きます。塾長と塾の先生たちは誘拐された生徒を救えるのでしょうか。
こちらも娘に勧められて読みました。登場人物のキャラクターが個性的でとてもおもしろい作品です。ついつい自分も問題を解きたくなってしまいました。

謎解きはディナーのあとで

(東川篤哉 著,2012,小学館文庫)
最後はこれ。本屋大賞を受賞した大人気ミステリー小説です。刑事の宝生麗子は大金持ちの家に生まれたお嬢様。執事の影山は、麗子の話を聞いて次々に事件を解決していきます。事件のなぞを解く楽しさだけでなく、登場人物の掛け合いもこの小説の魅力です。
高学年に人気のシリーズ。大人の文庫本への入口にぴったりです。

終わりに

たくさん書いてきました。どれか1つでも気に入ったものがあったらうれしいです。ミステリー小説はシリーズものが多いですね。気に入ったらぜひシリーズも読んでみてほしいです。きっと、お話に出てくるキャラクターがもっと好きになると思いますよ。

最後までお読みいただきありがとうございました。