子宮内膜症の治療体験記⑨~手術の決断~
手術を行うかどうかをとにかく毎日考えた結果、癒着が見つかり、癒着剥離することで痛みが軽減するのであれば手術しようと思った。腰にナイフ5本刺さったような痛みを2年抱えて、心身ともに限界だった。日常生活もままならない、なんとか仕事は在宅勤務のため行っていたが、明らかにQOLは低下していた。
そして、手術にて摘出範囲をどうするかについても考えた。妊娠希望するなら不妊率を少しでも下げないために病巣のみ摘出し少しでも卵巣を残す。妊娠希望しないのであれば、病巣がある卵巣を全摘出。個人として考えた時、少しでも可能性をという気持ちと、もういいやって気持ちと両方だった。彼と先の将来どうなるかわからず結婚予定も延期したまま、もうすぐ40歳になる、人生は子どもが全てでもなく子供がいなくても自分なりの人生を見つけられるかもれない、病巣のみの摘出だと45歳からのガン化率を完全に下げることができないから怖い、と諸々考えた。
結果、全摘出しようとほぼ決めていた。
彼はお母さんを亡くしてから半年の喪失感の渦中だったため、話すことを憚れたが、勝手に決めるわけにもいかないと思い、彼が辛い時にこんな話をする申し訳なさを抱えながら彼に話した。彼は、子供が欲しいから少しでも可能性を残すために、病巣のみを摘出し卵巣を少しでも残存する方法を希望した。意見は違った。彼が先のことを考えてくれている嬉しさと、もういろんなことから解放されたい思いとが入り混じった。
最終的に彼は、僕の身体ではないから、最終決断は任せると言われた。もう悩むのも考えるのも疲れたよ、というのが正直な気持ちだった。
結論、母にも相談し、「まだ40歳手前、諦めるには早い」と言われ、悩みに悩んで、病巣のみを摘出し卵巣を少しでも残存する方法に決めた。
主治医に意思を伝え、手術日決定、腹腔鏡手術の説明、手術前検査が進んだ。MRIにてやはり癒着が明確化された。
本当にこれで良いのか、でもこれが良い!
不安はいっぱいあったが自分で決めた道だ。
今回で学んだことは、自分一人で考えるより相談できる人がいるありがたさ、ようやく相談できた解放感、どんなに悩んで決めても揺らいで不安なのが人間ということだった。
さて、いよいよ手術に向けて入院となるが、これまたスムーズに行かないことが起きる。それはそれで人生だし、試練があれば乗り越えれば良い!試練があるからこそ強くもなれるし経験も積める!また投稿します。