葉山町長と教育長あてに提言を提出しました
#ウチの子学校に行きたくないと言い出しました
こんにちは
のろのろ台風に予定が翻弄されていますが
各地の被害などは大丈夫でしょうか?
テレビでは台風が存在していることになっていますが
昨夜気象衛星ひまわりの画像を見てみたら
台風は消えて
筋状の雨雲が大きく日本を覆っているような
状態でした。
新幹線も止まったり
先日の南海トラフもそうでしたが
災害に備えることは大切ですが
過度な報道や
強すぎる不安、心配は
あまりいいことを生まないような
氣がします。
さて、昨年12月から動いてきた
学校に行かない行けない子どもたちを抱える親の横のつながりを作るための会
「うちの子学校に行きたくないと言い出しました」
今年5月までに三回大きな会を開催し
その間に小さなお茶会を開催し
たくさんの皆さんの
困ったこと
これが大変だったこと
今何とかしてほしいこと
のリアルな声を聴いてきました。
それを
僭越ながら
一つの提言としてまとめさせていただき
葉山町長と教育長に昨日提出しました。
そもそも我が子の不登校をきっかけに
独自で動き続けてきたことを
我が家だけの事情で教育委員会や行政と
対話をするのではなく
ほかにもこんなに困っている人たちが実際にいるのだよ
という声を持ち
対話させていただいた今回の会合。
葉山町での不登校の管轄は
教育委員会の学校教育課が担っており
教育の長である教育長と学校教育課の課長が
教育のほうからはご参加いただき
予算や福祉的なことを担う行政の長として
葉山町長も一緒にご参加いただきました。
提言は大きく4つの項目に分けて
それぞれなぜそれが必要なのかというところを
記しました。
①学校以外の子どもの居場所の確保
⚪︎趣旨として
誰一人として葉山に住む子どもたちを取り残さない
・どこかと繋がっていく、いる
・誰かと繋がっていく、いる
・サポート体制、公民の連携の強化
学校が合わなかった子どもたちの居場所の少なさが問題です。
葉山だけの問題ではないでしょう。
特別支援教室や特例校
校内フリースクールなどでき始めていますが
「学校」以外の公的な子どもの居場所が必須です。
そもそも教育の場は学校だけではないこと
その主たる場は家庭と地域社会であること
から
子どもの社会性を育む場所は「学校」だけではないはずですが
家庭以外には学校しか準備されていないのが現状です。
②サポート体制の見える化
⚪︎趣旨として
困っているとき、支援が必要な時に、すぐにアクセスできる環境づくり
・HP新設(ポータルサイトの新設)
・学校内と学校外の子どもに関する相談先が一覧として一目でわかるようなホームページの充実
(民間の相談先のリンク含む)
子どもが学校に行きたくない、行けないとなった時に一番先にどこに連絡したらいいのか
学校以外に相談するところがないのか?
この、情報をどこでとればいいのかわからなかったというのが
私が当事者の皆さんと話していて
一番多く聞いた声です。
本当に急を要する相談事、親子ともども辛い状況下にある家庭にとって
相談場所、人を探すことに時間と労力を取られることは
精神的な負担が大きすぎると感じます。
そしてこれは
行政のサービスとして最低限すぐにできることなのではないかと思います。
③葉山らしい「子どもの権利条例」の制定を軸とした子ども真ん中のまちづくり
⚪︎趣旨として
子どもの人権を町ぐるみで守っていく
・「葉山版子どもの権利条例」を制定するためのチーム設立
・福祉、教育の枠を越え「子ども」を総括する葉山町の子ども部局の設置
子どもの権利条例は
日本において2001年に川崎市が初めて施行したのを皮切りに
日本各地の自治体でそれぞれ制定されています。
近隣都市として
横須賀市と鎌倉市は制定していますが
葉山町にはいまだ制定する動きもないのが現状です。
この子どもの権利条例、子どもの人権に関しては
子ども家庭庁ができたことにより
さらに必要不可欠と言われており
不登校のみならず
ネグレクトや支援が必要な子、ヤングケアラーなど
社会問題とされている子どもたちの問題すべてをケアしていくベースとなるものとの位置付けで
まずは子どもの人権を町が担保していくというところから
不登校についても考えていきましょう
という意味で、書かせていただきました。
憲法でいうところの
基本的人権に子どもの人権も
含まれては、いるのでしょう
しかし
子ども目線で考える
子どもたち自身の人権が考えられている世の中なのか
といったら
決してそうではない部分が大きいと感じます。
あくまで
大人の社会の一部、という印象を受けます。
④公的な学びの支援システム構築
趣旨として
学校内、外に関わらずすべての葉山町内の義務教育期における子どもたちの学習の権利を町が保障する
・子どもたちと家庭への支援
・民間の子どもの居場所への支援
学校が合わない、行けない子どもたちに学びの機会が閉ざされてしまうのは
③子どもの人権からも続きますが
ある種の人権問題だと考えます。
そして義務教育期における子ども学校から外れてしまった場合、
学校以外の場所に通うことに家庭が金銭的な負担を強いられるのは
「平等」ではない
と私は常々感じています。
この平等に関してさらに言えば
我々学校に行かずにフリースクールへ通う世帯も
もちろん税金を払っています。
その税金の中には
公立学校の施設、先生方に支払われる給料等
学校運営にかかわるお金も当然含まれているわけです。
学校に行っていませんので
行けていませんので
その分の税金も払いつつ
学校以外の居場所へ通うお金も
我々は支払っているわけです。
ある保護者の方は
学校へ通わない分の税金を返してくれたら
それでフリースクールへ通わせられる
とおっしゃっていましたが
学校が合わないとなった時点ですべての負担
金銭的なことだけではない負担がすべて
家庭に重くのしかかってくる現状になっている
ことへ
まずは目を向けていただきたいと思います。
そして
家庭へのサポートと同時に居場所を開いてくださっている民間の皆さんへのサポート体制の強化も必須です。
葉山町には子どもたちのために何かやりたい
と言ってくださる
大人がたくさんいます
基本的に子どもが好きな大人が多いような印象を私は受けます
海と山しかない小さな町だからこそ
子育てをするために移住してくる人たちが
多い自治体でもあります。
そんな葉山で
民間で居場所を開いてくださっている方
オルタナティブスクールを運営している方
ボランティアで子育て支援をしている方
たくさんの方が自分の時間と資材をなげうって
学校以外の場を開いてくださっているということに
まずは敬意を表し
継続的な支援をし、
連携していく必要があります。
昨日は一時間という短い時間ではありましたが
お二人はそれぞれ
教育長としての立場
町長としての立場
で
話を聞いてくださり
話をしてくださったことに
本当に感謝を申し上げたいです。
私は何の団体の長でも
教育のプロでも
なんでもなく
ただ学校へ行かない子どもを抱える一人の母として
いち町民として
皆さんの意見をまとめたとはいえ
私の勝手な主観も入っている提言を読み
話を聞いてくださったことに
大きな意味があると感じました。
そのうえで
明確に「やります」とおっしゃっていただけたのは
②の項目だけたっだこと
④の項目で私が例えば
であげた
「いま葉山町内にある児童館を活用してそこを公的な居場所としていく」
ということに町長は「児童館の活用は考えていた」と
おっしゃってくださいましたが
その実現に関してどのくらい前向きなのかは図れませんでした。
正直
民間の熱さと行政との温度差に
私は
悶々として帰ってきました。
ウチの子の会にも出てくださったし
学校へ行かない、行けていない子どもたちの現状を
もちろんご存じだと思います。
それでも
立場としては慎重にならざるを得ないのだというところ
あとはもちろん不登校以外の切羽詰まった問題も多々あるのでしょう。
全体的なことを考えていく
町を動かしていくことの大変さは
私にははかり知れません。
でも!だからこそ!
マイノリティに目を向けていく
目を向けているよ、考えていくよ
という姿勢が必要だと
私は思うのです。
この活動をしたときに私は自分に課しました。
誰も責めない
敵を作らない
と。
誰かを批判し、できていないことを非難するのは簡単です。
誰かの悪口大会、愚痴大会は大嫌いです。
だからこそ
立場の違う方
考え方の違う方と
対等に話をするという
対話を大切にしてきたつもりでいます。
ただ対話をするところからが始まりで
ここから進んでいかないと意味がありません。
対話をすること自体が目的ではないからです。
行政が、教育委員会が何とかしてよ、やってよ
といっているわけではありません。
民間連携で、一緒にやりましょう
一緒にこの問題を考えていきましょう
と
言っているのです。
という意味で一筋縄でいかないことだけはわかりました。
じゃぁ、どうする?
ここからです。
ようやくスタートラインに来たということです。