聖ニコラウスの日とアドベントの思い出(進行中!)
今年も早くも師走!
ドイツでは、早い年では11月下旬からクリスマスシーズンが始まる。
クリスマスから数えて、4週前の日曜日から第一アドベント、クリスマス直前の第四アドベントまで毎週1つずつろうそくを増やしていくアドベントクランツ(クランツはリース)を飾る。
アドベントは日本語では待降節と言う。
待っているのも楽しい時期という感じ!
我が家ではアドベントの日曜日は、アドベントクランツを囲んでちょっと特別におやつタイムをする。
今年は第一アドベントにアーモンドクッキーを焼いた。
第二は焼きリンゴのバニラアイス添え。
型抜きクッキーも定番だし、クヴァキーニというドーナツも冬の楽しみ。
今年はチュロスに挑戦してみようかな!
第一アドベント以降はうちでは食事のたびにろうそくを灯す。
この暗くて寒い時期にほのかな暖かさをもたらしてくれる。
家庭によっては、もっと長いことつけているところもあると思うけど、なんせ12月は火事が多いので、火の元には要注意・・・
第二アドベントまでは毎日1つだけ、第二からは2つだけと増えていくので、カウントダウン感がある。
カウントダウンと言えば、子どもの楽しみアドベントカレンダーもある。
市販のものは、大抵チョコレートが入っていて、毎日扉を開ける。
ここ10年くらいはチョコに飽きた人が多いのか、チップスとかレゴとか、ワイン、ビール、香水など、各社が趣向を凝らして、大人向けにも商業を展開中。
それから自分で中身を入れられるタイプのものもある。
我が家のは次女誕生前、長女1才のときに私が作ったもの。
数字の書いた星形クリップがあったので、毎日開けていけるようなものを、と作った。
家の玄関にいるのは、長女。
二階のベビーベッドに寝ているのが次女。
当時、まだお腹の中で、先生に「男の子だね!」と言われたので、ブルーの産着を着ている。
1階の窓からはクッキーを作りかけの台所と、暖炉がもえているリビングが見える。
絨毯の上には当時すでに老犬だったミニチュアダックスフンドが長々と寝そべっている。
袋になっている部分もあるし、クリップで小さいもの(キャンディなど)を留めるときもあるが、大抵チョコ、グミ、キャンディなどを入れていた。
昨年は二人がもう要らないというので、出さなかったけど、今年になってやっぱり要るというので、チョコなどを買ってきた。
先日たまたまアジアショップでハイチュウが特売だったので、買ってきていたので、聖ニコラウスの日に入れておいた!
聖ニコラウスは12月6日。
ニコラウスが売春宿への娘たちの身売りが決まっている家にお金をあげたので、娘たちは身売りせずに済んだという故事に基づいているそうだ。
そのお金をあげるとき、煙突から金貨を投げ込み、暖炉脇で乾かしていたブーツにたまたま入ったので、ニコラウスの日にはブーツにプレゼントを入れることになっている。
12月5日に子どもたちはブーツを磨いておかないとならない。
そうでないと、お菓子がもらえないという。
でも、靴の中に食べ物を入れるって、どうなの?!
日本人的に私には受け入れがたい!!!
ニコラウスは聖人なので、司教の恰好をしている。
お供を連れていて、閻魔帳のようなノートを持っている。
そのノートにはその子どもが1年した賞罰が書かれていて、それを読み上げ、いい子にはプレゼントをくれ、悪い子は、お供が持つ袋に入れられ、連れていかれてしまうという。
そう、なまはげだ!!
古今東西、人間の発想って似てるもんだ!
ニコラウスがくれるプレゼントは伝統的にはりんご、みかん、くるみ、チョコレート。
もちろん最近はもっとゴージャスなおもちゃだったり、お金だったりする家庭もあるらしい。
6日にたまたま買い物に行って、長女が「サンタクロースの形のチョコがほしい」と(いい年をして)言っていたのを思い出したので、子どもたちにチョコレートを買った。
夫もその日に資格試験に合格したので、お祝いにちょっとお高いチョコレートを買う。
それなら自分にも!とお気に入りの塩キャラメルアーモンドチョコを買った。
そのまま渡すのも芸がないので、ニコラウスが来たことにしようと、二人の習い事のお迎えに夫が出たすきに、袋に入れ、メッセージカードをつけて、玄関の外扉のノブにかけておいた。
3人が帰宅したとき、私は授業中だったけど、LINEですぐに、「ニコラウスが来た! ありがとう」とメッセージが入った。
長女のは・・・
急いでたから、定冠詞チェックしなかったんだよ!w
この日はアドベントカレンダーのハイチュウにも「どこで買ったの?」「誰に買ってきてもらったの?」と喜んだ二人。
それで思い出したエピソード。
二人がまだ幼稚園の頃、クリスマスに実家や妹がプレゼントを送ってくれることがあった。
(届かない、返送されてしまう、課税されるなどの問題が続いて、もう断った)
その一部をニコラウスの日に渡していたら、ニコラウスが持って来てくれるお菓子が日本製だと気付いた長女が、
「どうしてニコラウスは、私たちが日本人だって分かるんだろうね?」
と言ったのだ。
純粋な疑問なんだろうけど、モノゴトが分かりかけているような、そんな萌芽を感じる。
もうそういうかわいらしい様子はないけれど、子どもたちがクリスマスを多少なりとも楽しむのももうあと僅か。
1年1年を大切に過ごそう!