にほんご塾@ドイツ_たまき

ドイツで国語、継承語(在住国の言語でない、親から継承する言葉)、外国語としての日本語を…

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ドイツで国語、継承語(在住国の言語でない、親から継承する言葉)、外国語としての日本語を教えています。 日頃の授業や日独バイリンガル姉妹の教育から、日本語の面白さや難しさに気付かされます。日独比較や、ドイツ暮らし、また将来の夢のタイ移住のためのタイ語学習について綴ります。

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コルベじいさんとクロウタドリのうた

コルベじいさんは99才。 子どもや孫たちはちょっと遠くに住んでいて、じいさんは一人で暮らしています。 一人で住んでいるせいか、じいさんは独り言、しかも不平や嘆きが多いんです。 それを聞いているのは、じいさんの家の広い庭の木に集まる鳥たちだけ。 黒い体に白い腹のカササギ(Elster)。 赤いしっぽのシロビタイジョウビタキ(Rotschwänzchen)。 小さな、小さなヒガラ(Tannenmeise)。 そして、とってもいい声で鳴くクロウタドリ(Amsel)。 クロウタドリは

    • 古いものは美しい

      この建物は私が非常勤を務める大学の建物の1つだ。 外から見ると、まあ学校か病院か、博物館かという感じがする。 ドイツやヨーロッパにはこういう古い建物が普通にある。 大学の中も結構古いままだ。 暖房をつけるとラップ音みたいなのがするし、トイレも清潔だが新しくはない。 エレベーターは外付けであるので、バリアフリーにはなっている。 でも、その古さが私にはとても心落ち着く風景だ。 もっとも、全てが本当に古いかというとそうでもない。 第二次世界大戦でドイツは市街地も大きな被害を受け

      • タイ語と日本語の文字学習を考える

        タイ文字の学習に躓いています。 比較的ずっと成績は悪くなかったので、今、劣等生の気持ちがよ~っく分かりました。 タイ語講座受講は、ひらがなを覚えられない学生の気持ちを理解してあげられるという思わぬメリットがありました! タイ語は子音が42字もあって、母音が長母音、短母音、二重母音とあるものの、でも、組み合わせでしょ?と思っていたわけです。 「か」を表すなら、例えば英語なら「K」と「A」でしょ?と。 しかし、この子音の重複がいっぱいある。 英語でいうなら、「Ca」も「Cha」

        • 【今日の授業】小1「はなのみち」、算数の問題を作ろう!

          先週、小3,4姉妹の日本語授業で、読む練習をしようと思い、小1国語教科書に載っている「はなのみち」を取り上げてみた。 小1の授業と同じように、まずは絵を見てもらい、何があるか、どんなかという発話の練習をした。 一度取り上げたことがあるけど、そのころは今一つだった助数詞(匹、羽)も、今回はいけそうな予感! 成長を感じる。 「はなのみち」は従来日本語ネイティブの子が読むものだけど、読みの練習の初めの方なので、一文も短いし、言葉も簡単なので、二人も結構簡単に読めた。 読んだあとに

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          【タイ語】タイレストランで会話実践!

          長女のドイツ帰国を祝って、週末に家族で外食した。 次女の希望で以前よく行っていたタイレストランに行くことになった。 ドイツでは誕生日は、通常誕生日の人が食事やケーキを振舞う。 いつもありがとう、お世話になっていますという感じだ。 もちろん親しい人からプレゼントをもらうこともあるが、学校や職場に食べ物を持っていくときは、お返し(プレゼント)はない方が普通だ。 だから、今回も長女がご馳走するんでしょうと冗談で言っていたんだけど、せめてじゃあ、長女が予約して!ということになった

          【タイ語】タイレストランで会話実践!

          【昨日の授業/高校生継承語クラス】詩の解釈

          昨日の高校生クラスでは、また教科書から題材を取り上げた。 休みの人がままいたので、単発で終わるものがよいかと詩にした。 初めに高村光太郎「冬が来た」を全体で音読した。 歴史的仮名遣いのところ(公孫樹「いてふ」など)もあるので、「箒になつた」あたりであれ?と気づいたときに、これは現代仮名遣いではないので、そのまま読まないということ思い出させた。 一度意識し直せば、割合みなスムーズに読めていた。 さらに不明な言葉を確認した上で、一行ずつ解釈したり、イメージしたりした。 例えば

          【昨日の授業/高校生継承語クラス】詩の解釈

          【海外から日本語教員養成講座】冬時間で思わぬ落とし穴

          今週から冬時間になったのは、先日書いた通り。 実は水曜日にタイ語クラスに1時間遅刻した!! 落とし穴というか、自分の大失態だ! 余裕をもって10分ほど前にZOOMにつなぐと、始まっていて、あ!と気づいた。 どのみちだらだらしていただけなのに。 ドイツ(ヨーロッパ)だけで生活が完結していたので、大した問題は今までなかった。 日本とのつながりはせいぜい家族との連絡くらい。 それだけなら、どのみち時差があるし、すぐに返事が必要なようなやりとりもないので問題じゃなかったのだ。 以

          【海外から日本語教員養成講座】冬時間で思わぬ落とし穴

          「お母さんは日本人?」長女と次女の意見が割れる

          日本から帰ってきたばかりの長女が 「お母さんってやっぱり日本人なんだなあって、日本に行ってよく分かった」 と言った。 この言い方は、日本に行くまではあまり日本人だと思っていなかった、または意識していなかったけど、というように聞こえる。 まあ、私は日本にいるときもどちらかというとアウトサイダー、異端だったので、自分でもあまり日本人っぽくないと思っていた。 今でも、ドイツの日本人社会にいると、浮いているというか自分は違うと思わなくもないけど、ドイツにいる日本人は駐在の人以外、み

          「お母さんは日本人?」長女と次女の意見が割れる

          隣の芝の青さに気付いた長女帰還

          アイキャッチは娘がお世話になった中学校。 春に体験入学の相談に行ったときに、撮ったので、桜満開です。 約1か月、日本に一人で行っていた長女が昨晩帰ってきました。 直行便なのに14時間半というフライト時間!! 風の影響か30分早く着いたけど、途中で、「暇だ~! あと4時間もある!」とメッセージを送ってきたくらい。 (JALはエコノミーは1時間Wifi無料) 映画でも見たらというと、「もう疲れた」と。 まあ、本当に14時間座りっぱなしはつらいと思う。 私個人的には今は直行便より

          隣の芝の青さに気付いた長女帰還

          冬の始まり・・・(泣)

          10月最終日曜日、夜中の3時はドイツで夏時間冬時間の切り替わりだ。 夜中の3時に時計は1時間戻り、2時になる。 あまり人の活動していない曜日、時間が切り替わりになっているので、日曜日の朝は1時間ながく寝られる、というわけ。 夏時間の切り替わりは3月の最終日曜日だから、7カ月もの間がサマータイムだ。 サマータイムという言葉は日本でも聞かれるけど、反対の言葉は聞いたことないでしょう。 日本では導入してないので当然だけど、そのまんまウィンタータイムWinterzeitといいます。

          冬の始まり・・・(泣)

          最低賃金引上げで国民は豊かになるのか

          最低賃金を5年以内に1500円に引き上げるというのが衆院選の争点の一つになっていることをニュースで読んだ。 私は政治も経済も全く不勉強だけど、お気楽に資本主義だから、ホントは自由でいいんじゃないかと思う。 もちろん人権に配慮しないといけないので、弱者を安い値段でこきつかうということがないように設定はしないとならない。 でも、実際には障害者作業所などは時給が出るわけじゃないし、いわゆる「内職」のような業務委託は時給の範囲外になるだろう。 だから、スーパーやコンビニが、従業員と

          最低賃金引上げで国民は豊かになるのか

          自分の勉強になる授業見学

          昨日から大学の授業が始まった。 1、2時限目(これで1セット)と3,4時限目が同じ教室だったので、移動がなくて助かった。 というのは、私はスマートボードを教員用資料室から借りだして、ごろごろと引っぱっていくから。 前に別フロアだったときは、エレベーターに乗らないとならず、不便だったので、資料室と同じフロアだというだけでもありがたい。 一番お気に入りの教室ではないけど、まあよしとしよう。 (写真は天井が高いからワンフロア上だと思うけど、概ねこんな感じ。 古い! でもビーマーとか

          自分の勉強になる授業見学

          タイ文字風フォントinドイツ

          タイ文字風フォントinドイツ

          ドイツ生まれが見た「ここが〇〇だよ、日本の中学校!」

          長女の日本の中学校での短期留学(体験入学)がちょうど半分を折り返した。 今までに長女がしたコメントから、日独の中学校の差異を見てみたい。 但し、長女は幼稚部から補習校に通っているし、家庭もまあ日本的なところがあるので、日本風には慣れている。 100パーセントドイツ生まれ、ドイツ育ちであれば、もっと違ったところでも発見があることだろう。 ここがいいね、日本の中学校! 体育 2クラス合同で、ダンスかソフトボールの選択(男女分けじゃない!)ソフトボールは男子がちょっと多いくらい

          ドイツ生まれが見た「ここが〇〇だよ、日本の中学校!」

          AI音声(日本語)はまだ人に及ばぬという話

          今の屋号を使い出して、1年半ほどたった。 補習校を辞めてすぐは、先に辞めて独立していた知人グループに入れてもらって、プライベート授業の仕事を受けていた。 とはいっても、個人事業主が集まっているだけだが、そちらが国語継承語メインのグループなのに対し、私は日本語の割合が爆発的に増え、そのグループの名称の元で仕事をするのが合わなくなっていったのだ。 完全にグループを分けることにして、屋号を考え、メールアドレスを変え、請求書などのロゴも変えた。 その際、Youtubeのアカウントも

          AI音声(日本語)はまだ人に及ばぬという話

          インターネットの出現で旅はつまらなくなった

          私は海外暮らしなので、普段インターネットの恩恵をものすごく受けている。 そもそも仕事も半分近くはオンライン授業だから、メシの種にもなっている。 日本語でニュースを見たり、マンガを読んだりする。 新しいレシピを調べ、出発前に道路状況を確認する。 そうそう、日本に短期留学中の娘とは動画もつないで、ここのところ毎日のように数学の勉強を一緒にした。 ドイツの学校と進度が違うから、二次方程式や因数分解を知らなかったのだ。 旅行前はあれやこれや情報を集め、宿を比較検討し、交通機関だっ

          インターネットの出現で旅はつまらなくなった