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凡事徹底のできなさよ

(新人)
ぐんぐん成長して成果を出して、同期なんてもちのロン、先輩がたも早いとこ抜き去ってやりますよ。ヒャッホーウ。

早く成長したい、という気持ちは大歓迎だし会社としてもそうあって欲しい。

(経営)
当社でも生産性の改善に取り組むぞ、働き方改革で、より高い生産性を実現するのだ。ヒャッホーウ。

もちろんそれもよく分かる。無駄なタスクを一切排除して、付加価値の高いタスクに集中できれば言うことなし。

・・・

ただ、その前にちゃんとやるべき大切なことあるよね、と強く思うのです。

例えば報連相にしてもそう(もちろん上司の命解援とセットであることは前提として)。
正しい報告の仕方を学ばないまま時間を過ごすと、その報告の精度は、正しい報告と比較して著しく低い。一回の報告で済むものが、情報が不足していたり、当人の意志が不明瞭だったりで、ストローク数が増えてしまう。
こういう経験は誰しもあるんじゃないでしょうか。人によっては同じテーマで3倍とか4倍とか時間に違いが出てしまうように感じています。

凡事徹底ということばがあります。最近特に好きなことばなんですけど。

凡事徹底
なんでもないような当たり前のことを徹底的に行うこと、または、当たり前のことを極めて他人の追随を許さないこと


近ごろ、生産性向上とか、働き方改革という文脈で、凡事をすっ飛ばす、あるいは本意ではないがすっ飛ばさざるを得ない風潮があるように感じています。(もちろん一方で、そもそも凡事に目を向けない会社がたくさんあることも確かですが。)

こと「報告」に目を向けても、その目的や意味、お作法や技術について、理解浸透はなかなかされていなかったりします。

上司が唸る報告の仕方より抜粋
02 上司の納得5ポイント
02-1. 自分に与えられたミッション(業務目的)を踏まえている
02-2. 根拠や理由が多い
02-3. QCDRSをできるだけ絡めている
02-4. 自分の見解を入れている
02-5. 私心を捨てている

これだけのことでも、ちゃんとやれている会社なんて稀なんじゃないでしょうか。
ですが、こういった凡事の積み重ねこそが、確かな成長や生産性向上を実現するのだと思っています。


歯車の溝の話

歯車を想像してみてください。
いや、なにもサラリーマンを揶揄するつもりはありません。
歯車って、一つひとつの歯厚・歯溝・歯たけなどがしっかりと作り込まれて初めて、隣り合う歯車同士がガッチリ噛み合うんですよね。当たり前ですけど。

(※モノタロウHP

これ、一つひとつの歯溝をちゃんと作らないまま歯車を回すとどうなるでしょう。時々は噛み合うのでヌルッと動くかもしれないけど、噛み合わないとこが多ければ多いほど、動力は伝わらない。エンジンをガンガン回しても結果的に速く走れないし重いものを上げることもできない。

・・・

凡事が疎かの状態って、まさにこんな状態なんじゃないかなと。
「成果主義」というエンジンに、「生産性向上」というガソリンを突っ込んで、「早く成長したい新人」というガソリンを突っ込んで、とにかく高回転でエンジンを回すんだけど、一つひとつの歯車の歯がガタガタで粗雑、だから動力は伝わらず結局生産性は低いまま。そんなイメージを僕は持っています。

いわゆる「下積みせえ」とか「オレが若い頃は」という話がしたいわけじゃないんですけどね。伝わりますでしょうか。


かくいう自分も、社会人23年目にもなって、凡事のできなさを反省することも多いわけで。改めて、自分の仕事の中にある歯車に注目してみたいな、と感じた次第です。

#凡事徹底 #自己成長 #ビジネスマン

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