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あの賑やかな市場は今どこに? 秋葉の野原を見て吟じる
彼岸より我が此岸を見
時の流れは我が知らずに
電気と官能美の市場が嘗て在っただと
我が鬼生まれ故に痴情のもつれを知らず
風雅も鋳掛け屋も、女房なきなので
ゲームをやるのは二十歳の後
風がよく通る庵で只一柱と粥といのしし肉暮らし
彼岸の人々の月見渦巻き世囃子
肴と酒の宴もたけなわの頃に
密かに此岸へ盗み見る
それを見て、此岸の我が
只黙々と冷たい河より
手で握ってる空き瓢箪に水を盛らせさせる
それだけの夜であった
幻想ーーそれは
夢の終わり
(読者さん、あなたは分かるでしょうか?
この世に自分が知れない、そしてこれからもう二度知る事も出来ない
ものことの香り、味と値段が存在する事を知った後で
私に襲った心を潰れそうになる罪悪感を?)