22年10月に読んだ本の一言感想メモ
◆22年9月はコチラ
・『覇王の譜』橋本長道★★★★☆
冒頭の対局シーンからいきなり引き込まれる。絶対に負けられない試合での死力を尽くした駆け引きは実際に奨励会で修羅場を経験した長道先生ならではの筆致でしょう。直接盤に向かい合う棋士のみが知る「生々しい本音」を見事に描いた名作。
・『新 賢明なる投資家 (上)(下)』ベンジャミン・グレアム、ジェイソン・ツバイク★★☆☆☆
http://blog.livedoor.jp/nifu_senkin-daily/archives/86831734.html
・『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』藤吉豊★★☆☆☆
文章術本に共通する教えを上位から順にランキング化。小手先のテクニックを磨くのは後の話で、はじめはとにかく読みやすい文章を心がけることが大事なんやなって。
・『誰もが人を動かせる!』森岡毅★★★☆☆
リーダーシップは先天的な才能ではなく"欲の強さ"によって決まる。本の内容自体は納得させられる箇所が多かったけど、他人を巻き込んでまで叶えたいほどの大望って僕にはないんだよなぁ…。自分の意識を変えたほうが早いし楽だと考えちゃう。
・『NATOの教訓』グレンコ・アンドリー★★★☆☆
設立以来、一度も他国に攻められたことがない強固な軍事同盟「NATO」。米国主導の印象が強いけど、もとはヨーロッパ同士が自衛の目的で立ち上げたらしい。日本は米国の傘の下で守られているが、周辺国との摩擦が高まるいま学ぶべき点も少なくない。
・『世紀の相場師 ジェシー・リバモア』リチャード・スミッテン★★★☆☆
幾度も破産を繰り返しながら不死鳥のように復活し、1929年の世界恐慌では空売りを仕掛けて巨万の富を築いた伝説の投機家。しかし数年後にはお金も妻子も失って拳銃自殺をしてしまう。嗚呼、ジェットコースター人生。
・『無理ゲー社会』橘玲★★★☆☆
「公平」と「平等」は原則的に両立しえない。しかし人間は「不平等」は容認できる一方で「不公平」をずるいと感じる性質があるため、公平なルールが推し進められて格差がますます拡大し、負の連鎖に陥っているのが現代社会の病理なのだ、と。
・『告発』コレコレ★★☆☆☆
暴露系ユーチューバー。世間は同氏の活動を「必要悪」と好意的に捉える向きがあるけど、黙って警察に通報すべき未成年の性被害を本人の判断能力が乏しいのをいいことに不特定多数に発信するのは悪趣味にしか思えない。巻末のひろゆき氏との対談は良かった。
・『お金に愛される 真・投資術』与沢翼★★☆☆☆
漫画と文章がハーフ&ハーフ。本書はこれから投資を始める人を想定しているが、個別銘柄の一極集中はリスクが高いし、テクニカルに記述が偏りがちな点も気になる。正直初心者にすすめる一冊としてはちと抵抗があるなー。
・『サイコロジー・オブ・マネー』モーガン・ハウセル★★★★☆
理論的に導かれた最適な投資行動と、実際に人間が取る行動には往々にして食い違いがあるが、別に無理してそれを強制する必要がないという異色の持論を展開。たとえ話がいちいち面白く、ここ数年の投資本の中ではトップクラスに有益な本だった。
《今月の私的トップ3》
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