20年6月に読んだ本の一言感想メモ
◆20年4~5月はコチラ
・『会計の世界史』田中靖浩★★★★★
とっつきにくい会計を世界史に絡めて壮大な物語形式で描いた意欲作。イタリア→オランダ→イギリス→アメリカと覇権が移るたびに形を変えていく会計システム。また"時価"にこだわる金融国家・英米と、"原価"にこだわるモノづくり国家・日独の考え方の違いは大変興味深い。
・『名古屋のお金学』岩中洋史★★★☆☆
戦国期には信長・秀吉・家康の三人の傑物を輩出し、不況時でも堅実に伸び続けるトヨタの本拠地「名古屋」の強さの秘訣とは?乱世の今こそ、この土地に学ぶべきだろう。
・『名人に香車を引いた男』升田幸三★★★★☆
藤井七段の「名人を"超す"」もそうだけど歴史に名を残す人物って小さい時から型破りな夢を抱いているんだなぁ。"ホラの升田"だから多少の誇張があるとはいえ、昭和の棋士の生き様は人間味にあふれて痛快ですね。
・『捨て本』堀江貴文★★★☆☆
テーマは断捨離だが、論旨はもっと深い。モノを"所有"する価値は今後どんどん薄れ、"共有"(シェア)が当たり前になる。さらに有形資産よりも"体験"や"思い出"のような無形資産に人々の興味が移っていくとのこと。
・『夢を力に』本田宗一郎★★★☆☆
ホンダ創業者の自伝。経営者というより根っからの技術者で、色んな意味でソニーの井深大の精神に通じる部分が多い。今でこそ自動車づくりの会社のイメージだけど、元はオートバイで世界一になったんですね。
・『悔しがる力』杉本昌隆★★★☆☆
いまや藤井聡太の師匠としてすっかり定着した杉本八段。弟子の強さばかりが注目されがちだが師匠も最年長で順位戦B2復帰されている。また理想の師弟関係の在り方について思いのほか深く考えられていて感心した。
《今月の私的TOP3》
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