20年11~12月に読んだ本の一言感想メモ
◆20年10月はコチラ
・『全国民が読んだら歴史が変わる 奇跡の経済教室【戦略編】』中野剛志★★★★☆
【基礎知識編】の続刊。日本経済が低迷している原因は緊縮財政(増税)なのは明らかなのになぜ一向に政策が変わらないのか。保守とリベラルどちらに肩入れすることなく本質をずばっと斬り込む作者の姿勢が素晴らしい。ただタイトルに反して具体的な解決法が言及されていないのが残念。
・『新しい地政学』北岡伸一・細谷雄一[編]★★☆☆☆
かつては軍事力を背景とした領土争いが中心だったが、新しい地政学は経済戦争やサイバー空間など非軍事的な領域にまで拡張されている。星2つなのは本の内容のせいでなく今の僕のレベルには難しすぎたから。
・『難しい数式はまったくわかりませんが、微分積分を教えてください!』たくみ★★★☆☆
プログラミングの勉強で微分の理解が必須だったのでYouTubeでわかりやすい講義動画を探しているとたどり着いたのがヨビノリたくみさん。もっと早くにこんな授業受けたかったよ。
・『涼宮ハルヒの憂鬱/溜息/退屈』谷川流★★★☆☆
9年半ぶりの新刊『涼宮ハルヒの直観』発売を記念して、カドカワのHP「キミラノ」で過去作全巻が期間限定で無料公開されていたので一気読み。ラノベもSFも普段ほとんど読まないので新鮮な気持ちです。
・『涼宮ハルヒの消失/暴走/動揺』谷川流★★★★☆
『消失』が飛びぬけて面白かった。キョンは「疲れによるバグが原因」と解釈したけど、誰かがレビューで「ハルヒと自分(長門)どちらの世界を選ぶかを迫る壮大で不器用な告白」と言っててなるほどと思った。
・『涼宮ハルヒの陰謀/憤慨/分裂』谷川流★★☆☆☆
う~ん、巻をまたいだ伏線が続出して一冊としての話のまとまりがなくなってますね……。映像化に不向きな構成が多くてアニメ3期が作られなかった理由が分かりました。
・『涼宮ハルヒの驚愕(前)(後)』谷川流★★★☆☆
佐々木さんをはじめ、SOS団に対抗するクセのあるメンバーが登場!……と思ったら意外とあっさり撤退。まあ、いくつかの伏線が未回収とはいえ、それなりに綺麗に着地できたので良かったのではないかと。
・『僕は令和で棋士になる』新井政彦★★★☆☆
江戸時代に夭折した伊藤印達が令和の現代にタイムスリップしてアマ大会で無双する話。ちょうど作者の前作『時空棋士』と真逆の設定ですね。
・『新 戦国志(一)~(三)』仲路さとる★★★★☆
本能寺の変が未遂に終わり、天下統一を果たした織田信長。さらに明をめざして朝鮮出兵をするが、その隙に徳川家康が日本で反乱を起こす。『異 戦国志』のラストは個人的に不完全燃焼だったので満足した。
・『もっと言ってはいけない』橘玲★★☆☆☆
『言ってはいけない』の続編。前作は論文や統計を基にしたエビデンス中心の内容だったが、本作は非主流の仮説も多分に混在しているので注意。
・『鴎外の「舞姫」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編』角川書店★★★☆☆
「舞姫」の原文は堅い漢文調で現代人が噛み砕くのは至難の業。ためしに現代語訳版を読んでみたらなかなか面白かった。訳者のやや深読みな注釈を丁寧と見るかお節介と見るかで好き嫌いが分かれるかもしれない。
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