21年4月に読んだ本の一言感想メモ
◆21年3月はコチラ
・『行動経済学の使い方』大竹文雄★★☆☆☆
人間はしばしば利益に反する不合理な意思決定をするというのが行動経済学で、その知見をどう社会で有効活用すべきかを考察した一冊。ちょいムズ。
・『秒で決めろ!秒で動け!』ラファエル★★☆☆☆
前著『無一文のドリーム』は自伝的な色彩が強かったが、本書のカテゴリは自己啓発&ビジネス書に近い。「石橋をたたいても渡らない」自分とほぼ正反対で相容れない価値観だが、それゆえに学ぶべき点もある。
・『異端のすすめ』橋下徹★★★★☆
うだつの上がらない現状を突き破るための心構えを説いた本で、迷走中の今の自分にはちょうど刺さる言葉が多かった。橋下氏の本を読むのはこれで3冊目だが今の所どれもハズレなし。テレビ出演や政界進出に精を出されていた頃よりも文筆業をされている現在の方が個人的には好感持てますね。
・『「中国全省を読む」事典』莫邦富★★★☆☆
後学のために。10年以上前の本なので古くなっている情報も多いだろうが類書が少ないのでやむを得ない。発展いちじるしい沿岸部(東)と貧しい内陸部(西)の格差は執筆当時よりも拡大してるんだろうな……。
・『ウイルスと内向の時代』佐藤優★★★☆☆
コロナの一連の経緯と問題点が簡潔にまとめられた良書だと思う。グローバリズムは後退し、国家による監視と独裁傾向が強まる。そして一度権力が集中すると終息後も継続するおそれがあるというのが筆者の見解。
・『ニュースの"なぜ?"は世界史に学べ①②』茂木誠★★★★☆
約5年前に刊行され話題になった本だが、クリミア問題やギリシャの財政破綻とかもうだいぶ遠い昔の出来事に感じてしまうよね…。単なる時事解説本にしては著者の政治的主張が強めで受け付けない人もいるかもだけど「日本の立場に置き換えると~な感じだよ」と例えてくれるのはありがたい。
・『世界一楽しい決算書の読み方』大手町のランダムウォーカー★★★★☆
Amazonレビューの評価が異様に高かったので手に取ってみたら、なるほどたしかに分かりやすい。難解な専門用語や数字の使用は極力避けて4人のキャラが実在の上場企業を事例に会計クイズを解いていく面白い構成。我々になじみ深い企業の驚くべき生存戦略が決算書から見えてくる。
・『お金の真理』与沢翼★★☆☆☆
本書を要約すると「ぜいたくはやめて節制しよう」だが、隙あらば全盛期の自分語りで説得力がない。そもそも今の若い世代は「飲まない・打たない・買わない」がデフォルトで、それなのに「お金がない」んですよ。
・『日本型プラットフォームビジネス』小宮昌人★★★☆☆
GAFAに圧倒的な差をつけられた日本企業が採るべき最良の選択とは?周回遅れながら本格的に動き出した18社のプラットフォームの実例を紹介。
・『動物化するポストモダン』東浩紀★★☆☆☆
60年台に巻き起こった「ポストモダン(脱近代)」の思想運動と、同時期に芽生えた「オタク文化」のつながりを指摘した異色の一冊。いささか論理展開が牽強付会な感が否めないけどテーマとしては興味深かった。
《今月の私的TOP3》
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