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#エッセイ
ゲームコンプレックス
90年代は家庭用ゲーム機の黄金期である。
僕の生まれる前から自宅には『ファミリーコンピュータ』(1983)があった。
親がいまだにTVゲーム全般をひとくくりに「ファミコン」と呼ぶのはここから来ているが、それはいま関係ない。
間もなく次世代機種の『スーパーファミコン』(1990)が発売された。20代の方はこちらのほうが馴染み深いと思う。
しかし我が家はすでに初期のファミコンを持っていたためな
まったくセンスのない男
「ヒカルの碁」に加賀鉄男という人物が出てくる。
将棋部部長なのに碁も強く、とにかくカッコイイ。
「将棋を指す」というただ一つの共通点を除いて、僕はまるで正反対(外見は筒井さん似で、性格のひねくれ具合は三谷級)だったが、学生時代は自分もあんな風に強くたくましく生きたいものだと憧れた。
しかし、僕の中学校は夏場でも制服の首元のホックを外すことすらままならないくらい校則が厳しく、漫画の表紙の加賀み