9/5 ドラマ寸評「新宿野戦病院」第10話 ついにタイガーさんまで登場!
今クールで見続けている番組の一つ
「新宿野戦病院」
来週が最終回です
第10話ではコロナに続いて、新たなウイルス”ルミナ”が蔓延した世界という、いきなりハードな設定のドラマになってしまいました
コロナ禍の歌舞伎町および社会情勢の疑似再現ですが”ルミナ”と置き換えることで、より骨太なメッセージを送ってきます
「新宿野戦病院」の根底に流れるテーマは「平等」
命の平等であったり、機会の平等、人種、セクシャルパーソナリティや仕事など、様々な平等について描いてきた
今回のパンデミック禍のストーリーでも”命の平等”がテーマであるが、ふと気づいたことがある
「新宿」という街の持つ”平等”
新宿という街は”来るものを拒まない”
どんな人間も居場所を見つけることが出来る街だと思っている
良く言えばであるw
実際は、雑多で猥雑で混沌と悪意と快楽と堕落に満ちた街である
悪意に対しても平等!?
渋谷や銀座、六本木、池袋などと根本的に違うのは、そんな匂いが根底に流れているからである
今回の脚本家クドカンが”新宿”という街を選んだのは、そんな理由もあるのではないかと感じてしまった
第10話冒頭での毎回流れるナレーション
「ここは新宿歌舞伎町、東洋一の歓楽街です…」の場面で
ひとり歩く小池栄子に新聞を渡すド派手な人物
一瞬本物?と思いましたが違ったようです
新宿の超有名な一般人? 新宿タイガーさんのオマージュでした
わたしの周りでは「タイガーマスクおじさん」と呼んでいたのですが
Wikipediaでは”新宿タイガー”さん(そうです!wikiにも載っていて、さらに上記記事にあるように映画にもなりました)
しかし中身は普通の?新聞配達のおじさんです
私の学生時代、夕刻の新宿アルタ前の車道を走るタイガーさんや山手線の中でお見かけしたりと古くからの有名人
その後、ゴールデン街で何度かご一緒することがあったりと思い出深いお方です
きっとクドカンもどこかで見ていたんだなと
ちょっとうれしくなりましたw
と同時に新宿タイガーさんを知っていたことで
クドカンも新宿という街で生活(住んでいたという意味ではない)していたのかなと邪推してしまいました
実際のコロナ禍における新宿は、大部分はドラマのように閉鎖、自粛していましたが、それでも居場所のない人が新宿の片隅に集まって来ていました
そんなセーフティネットのような機能を持つ街
それが新宿
改めて思い出させてくれました
後半、森下和能幸扮する路上生活者がルミナで倒れているのを助ける
トー横キッズ役レギュラーの夏目透羽と安達木乃
「パパ活しようにも人いないし」
「マジ、歌舞伎町終わった」
と家に帰ることを示唆するようなセリフ
出番が終わってしまったのでしょうか?
ちょっと残念です