今週のドラマ寸評〜ギークスほか
(7/1〜7/9 随時更新していきます) ※最終更新10日(水)
新宿野戦病院(フジテレビ 水曜22時)
ご存知クドカンこと宮藤官九郎脚本のオリジナルドラマ
狂気の街・歌舞伎町を舞台に繰り広げられる多様な人間模様
フジテレビHPによると「新宿・歌舞伎町を舞台に“命”をテーマにした新たな“救急医療エンターテインメント”ドラマ」だそうなんだが、本当に医療系ドラマなのか疑わしいところw
歌舞伎町の路地に佇む『聖まごころ病院』
表看板には「急募!外科医求ム」の手書きの張り紙
そんな聖まごころ病院に運び込まれてきた急性アルコール中毒の女・ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)
このヨウコが、実はアメリカ国籍の元軍医だと判明し、話が転がりだす…というストーリーのようです
初回を観た感想は、まるで舞台。
病院のシーンはこのまんま舞台で再現できるようなくらい舞台チックだなと感じました
そしてそれが面白い!
やりとりのひとつひとつ、セリフのひとつひとつが面白い!
さすがクドカン(舞台ヴァージョン)!
「不適切にもほどがある」とは違った魅力が満載です
ちなみに第1話で一番好きなシーンは、柄本明、高畑淳子、生瀬勝久が絡んでいたシーンで「S・O・Dかぁ!ちっくしょー!」からの「立ってますよ」のくだりは何度観ても笑えます
新宿という土地柄、ロケ事情は大変のようで外回りはほぼ3箇所でロケを回すという苦労がみえるのですが、それがセット主体のストーリーとなり、話の広がりの足かせにならないことを祈るのみ
今後がどんなストーリーになるか、全くわかりませんが
途中で力尽きない限り傑作になりそうな気がします
(そう感じるくらい第1話は濃厚濃密でした)
ビリオン×スクール(フジテレビ 金曜21時)
山田涼介主演の新感覚学園ドラマ
「日本一の財閥系企業のトップであり“億万長者=ビリオネア”の主人公が、身分を隠して学校の教師となり、さまざまな問題に直面しながらも生徒とともに成長していく姿を描く学園コメディー」
となんだかいろいろな矛盾を孕んでいるストーリー紹介文
山田涼介さんって、気弱なくせに正義感満載で、なんにでも真っ直ぐに向かってしまうというようなちょっと天然が入った役が抜群にハマる印象があるので、今回のような自信満々の俺様キャラがどう作用するのか不安と期待が入り交じるところ
ただ秘書役の木南晴夏さん
木南さんとのやりとりでは、やり込められる所も見せているので、話が進むに連れ、そのような面も見せてくれるのか期待しております
あと教育用AIプログラム・ティーチ役の安達祐実との絡みも面白くなりそう。反面、この2人が絡まない場面はけっこう退屈です
しかしフジテレビHPの紹介文では「学園コメディー」とあるので
山田涼介×木南晴夏×安達祐実の相乗効果が思わぬ傑作を産むかもしれません
「ギークス〜警察署の変人たち」(フジテレビ 木曜22時)
面白くなるか、ならないか?
とても不安定な感じの初回放送
松岡茉優、田中みな実、滝沢カレンのトリオが面白くなるか
事件はあくまで3人のキャラを魅力的に見せるためのサイドディッシュ
多少、荒唐無稽でも
3人のワチャワチャ感が面白く見せたれたら番組側の勝利
「ハコヅメ」「初恋の悪魔」「イップス」などと同系統といってよさそうな作品の予感
第1話では、ちょっとバランスの悪さを感じた分、イマイチな内容
ただ基本は出演者が好きだったらしばらくは温かい目で見続けてあげましょう
変に事件や犯人に深さを求めると失敗作になりそうで、初回はちょっと事件へのこだわりが多かった!?
まぁ今回は人間関係、性格紹介の割合が多くならざるを得ないので
次回以降に期待?して、次週を待ちたいと思います
最初の居酒屋のシーンもお互いが遠慮がちというか様子見のようなお芝居に見えてしまったのですが、先日放送していたグータンヌーボSP
今回のメイン3人が出演していたのですが、まぁトリトメが無いことw
ちょっとTV用のやりとりということを差し引いても、普段からまとまりが無いというか、周りから見たら面白いとは言えないんじゃないかと思えるようなやりとりの数々(本人たち的には楽しそうなんですけどね)
これを作品として面白くするには脚本家の技量が試される気がします
キャラがしっかりと出来始めたら意外と面白くなりそうなので
しばらくは見てみようかな
演出:山内大典 プロデュース:森保彩、貸川聡子
脚本:大林利江子、原野吉弘 制作:共テレ
笑うマトリョーシカ(TBS 金曜22時)
早見和真氏の小説が原作のドラマ
1,2話を視聴
本格的なサスペンス風ドラマ
櫻井翔の笑顔が不気味で怖い、玉山鉄二がのっけから怪しさ満点
政界の闇の部分を追いかける新聞記者役・水川あさみ
原作小説は未読なのですが、しっかりとした面白い小説であろうことが1,2話を見ただけで想像できます
タイトルの「マトリョーシカ」
マトリョーシカのルーツは意外とハッキリしていないそうで
何故、入れ子構造なのか、女性名が付けられているのか確固たる理由はわからないようです(諸説はあります)
でタイトルのマトリョーシカ
何重にもなっているマトリョーシカを剥いていくと、最後に現れるのが何なのか?が見どころであり、テーマに繋がっていくのでしょう
第1話で絶対的に怪しいと思われた櫻井翔演じる若き政治家の秘書鈴木役・玉山鉄二
第2話で早々にそんな単純な話じゃないぜ的に玉山鉄二が襲われて?しまいます。そして話は大学時代の話へ。清家一郎(櫻井翔)の大学時代の恋人として田辺桃子が登場。今後のキーポイントとなりそうな謎の女を演じてます。
そして秘書・鈴木が清家を政治家に仕立て上げた上で行おうとしている自分の父親の復讐とは(これはミスディレクションを誘うサイドストーリーっぽい感じがしますが)
大学時代の人間関係
BG株事件
政界の闇の力関係
劇中本「悲願」で語られる過去と、実際の過去の微妙に違う出来事が今後にどう関わっていくのか
度々登場するヒットラーの影の支配者といわれるハヌッセンの話
物語のテンポも良く、引き込まれる内容
原作があるので大丈夫だと思いますが、変に謎が謎を呼ぶ!みたいなサスペンス風の味付けが濃くなりさえしなければ傑作になりそうな予感がします
次回以降も楽しみな作品
プロディーサー:橋本芙美 演出:岩田和行、城宝秀則、小林義則
脚本:いずみ吉紘、神田優 製作:共テレ
海のはじまり(フジテレビ 月曜21時)
大学時代に付き合っていた元カノが死んだ
そのお葬式の場で知らされる衝撃の事実
付き合っていた当時、堕ろしたと思っていた子供が生まれていて
6歳となった姿で眼の前に現れたら?
目黒蓮、古川琴音、有村架純からイメージされるドラマとは全く逆方向なショッキングなスタートをした「海のはじまり」
初の連ドラ執筆となった「silent」で一躍脚光を浴び、続く「いちばんすきな花」も好評と人気作家となってしまった生方美久さんの連ドラ3作目
元カノ・古川琴音のキャラクターが有り得ない!ひどい自己中女!などと批判的な意見も散見されますが、「silent」や「いちばんすきな花」を作った生方さんです。そんな単純なストーリーでは無いでしょう。
穿った観方をしてしまえば、海ちゃんは月岡夏(目黒蓮)の子供では無い気もしてきます
いや、変な詮索はよしましょう
最近は考察好きな人も多いようですが、目の前で起こったことだけ素直に感じる方がドラマを楽しめるはずです
体全体で感じるように観る
そんな見方をしたいなと感じさせるドラマですね
演出:風間大樹、高野舞、ジョン・ウンヒ プロデュース 村瀬健
脚本:生方美久 制作フジテレビ(AOI Pro.)
量産型リコー最後のプラモ女子の人生組み立て記ー
(テレ東 木曜24:30)
乃木坂46の与田祐希主演のドラマ
シリーズ3作目となるが、通常のドラマとは全く違い、同じメイン出演者が同姓同名のキャラながら別の世界ーアナザーワールドに生きる
タイムパラドックス的なシリーズの3作目
今回のリコは、東京で派遣OLの仕事をしていた小向璃子(与田祐希)が祖父の死をきっかけに実家へと戻り、祖父の通っていた「矢島模型店」でプラモデルと出会う。そしてプラモデルを通して家族との関係、愛情などを再確認するドラマだそうです
与田祐希さんの自然な演技が大好きで見続けているドラマシリーズの3作目
今回は家族愛とか自然とかがテーマになるのかなという感じですが、あまりテーマとか難しいことを考えずに眺めているのが楽しいドラマ
プラモ好きと与田祐希ファンには大オススメな作品です
星屑テレパス(テレ東 火曜24:30)
AKB48メンバーが出演のドラマ
メイン出演者がほぼAKB48のみという数年に一度作られ続けているパターン(ただしテレ東としては久しぶり)の一作と考えればよさそうです
ストーリーは、地球上に自分の居場所なんかないと感じている高校に上がったばかりの女の子・小ノ星海果(佐藤綺星)を中心に自称宇宙人の明内ユウ(伊藤百花)、副学級委員長宝木遥乃(大盛真歩)、不登校気味の機械スペシャリスト雷門瞬(山崎空)などがロケットを作って宇宙へ行こう!を合言葉に織りなす”宇宙”を巡る壮大で繊細な“青春ガールズ群像劇”だそうな
ちょっと百合っぽいテイストを加えたガールズ青春譚
内容は???がいっぱいなのですが、そんなことを考えないで
可愛い女の子を愛でるように観るのが正しそうなドラマと考えるのがよろしいようです
西園寺さんは家事をしない!(TBS 火曜22時)
松本若菜さんのゴールデン帯での初主演ドラマ
さすがTBS!という感じの王道のファミリーコメディだと思います
これぞ名作!みたいな大業な作品にはならないと思いますが、安心して見られるザ・TVドラマな感じ
アメリカ帰りのエンジニアでシングルファーザーの楠見俊直(松村北斗)の娘(ルカ)役の倉田瑛茉ちゃん、そして西園寺さんの愛犬リキ
この辺も明らかに狙ってますよねw
ただ楠見俊直役の松村北斗さん
去年の「ノッキンオン・ロックドドア」での御殿場倒理役のような圧倒的にかっこいい勘違い野郎みたいな役はいいんだけど、今回の繊細な役どころはどうなんだろう。第一回ではちょっと不安を感じてしまいましたが、経験しなければ成長も無いわけで温かい目で見てあげましょう
そして西園寺さんの職場の同僚役で出演の横田真悠さん
彼女も次世代女優のひとりで深夜帯のドラマなどでは主演も始めたりしていますが、中村アンへの道はまだまだ険しそうです
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