もっと働きやすい職場を目指して!組織の健康診断「社内サーベイ」やってます
こんにちは! 西川コミュニケーションズ(NICO)SDGs広報チーム“つつつ”のハッシーです。
NICOでは、働きやすい環境づくりへの取り組みとして「多様な個性が輝き、成長し続けられる環境で時代に合わせた価値を提供いたします。」というメッセージを掲げて、さまざまな取り組みを続けています。今回お届けするのは、そんな取り組みのひとつ「社内サーベイ」のお話です。
従業員の皆さんは、たまにメールで送られてくるアンケートをご記憶ですよね。会社の状態を把握し、職場環境の改善につなげていくことが目的のこの社内調査、でも従業員としては正直答えにくい部分もあったりするのでは。
これ、ありのままに答えたらどうなるの?
職場環境はもちろんよくなってほしいけど、ほんとに改善ってしてくれるの?
いち従業員としても気になるそんなあれこれを、社内サーベイ実施の担当者である管理本部の神谷さんにお聞きしてきました!
まずは社内サーベイの概要について
――まずは基本的なところから。社内サーベイの概要について確認させてください。
神谷: サーベイとは、全体の状態を把握するために行われる調査のこと。ここでいう社内サーベイとは、NICOという組織の状態を把握するために従業員に対して実施しているアンケート調査のことです。実施は三カ月に1回、年間で4回。NICOでは2月と8月からそれぞれ上期と下期が始まるため、期変わりの一ヶ月後の3月と9月に1回ずつ、さらにそれぞれの中間時期である6月と12月に実施しています。第1回の実施は2022年の8月。次回(2024年3月予定)で7回目になります。
NICOという組織は今、どんな状態なのか? どこか職場環境が悪くなっているところはないか? そんな組織の傾向と実態を把握するために行われる、いわば職場環境の健康診断ですね。回答結果は役員や各部署の部長・次長に共有され、手当てが必要なところを改善していくために役立てられています。
――職場環境の健康診断! なるほど、だからほとんどの質問が「部署としてどうか」という視点で答えるように求められているんですね。
神谷: そうなんです。質問は毎回固定で全10問。「業務」「職場環境」「マネジメント」という三つの要素を軸として、顧客や社会の役に立っていると感じるかや、業務量の過負荷への配慮がされているかなどの質問に、「部署としてできているか」という視点で回答していただくようにしています。
回答は1~4の数字の中からあてはまるものを選んでいいただく形式で、数字が低いほど評価が低くなります。誰の回答かという情報はどこにも残りませんので、遠慮したりせずに、感じていることを素直に回答してください。
――全従業員が回答対象なんでしょうか?
神谷: 対象はメールアドレスをお持ちの従業員(正社員の方にはすべて付与)に実施しています。集計~改善までのスピードを高めるためにWeb上で回答~集計をしていることから回答対象者を決めました。
「どんな結果も受け止める」覚悟を持って実施された第1回サーベイ
――どうして職場環境の把握をしようということになったのでしょうか?
神谷: 社内サーベイを開始した2022年ごろというのは、社内で労務状況の改善をしていこうという動きが高まってきたころでした。しかし、具体的に何か施策を考えようにも、会社の状況が見えないまま進めたのでは、どこかで無理が出てしまいます。まずは指標が必要だという話になったんですね。
――社内サーベイの結果をその指標にしようということですね。
神谷: 今の形に落ち着くまでにはいろいろな議論があったんですよ。年に一回の詳細なアンケートがいいのではとか、逆にぐっと質問を少なくして月1回くらいの短いスパンで調査していくほうがいいのではとか。
実施そのものに慎重な意見もありました。もともとサーベイって諸刃の剣だと思うんですよ。悪い結果が出たとき、どうしてもその部署のマネージャーが責任を問われる形になってしまうから、そこのフォローができなければそこから会社が崩壊する可能性だってある、と。けれどやっぱり指標は必要だし、とにかくやってみましょうということで実施したのが1回目でした。
今だから言えますけど、どんな悪い結果が出たとしても受け止めなければっていう、なかなか悲壮な覚悟で初回は実施されたんですよ、実は(笑)。
――裏側にそんな覚悟があったとは……。まったく知りませんでした(笑)。
神谷: そこは従業員に伝わってはダメですからね。だって、そんなこと言われたら正直に答えられなくなるでしょ(笑)。
――確かにそうです。遠慮してしまいそう。実際、1回目の結果はどんなものだったんですか?
神谷: 部署によって波があり、平均を大きく下回ってしまっているところもありましたけど、全体として見ると思いのほか悪くない結果でした。正直、ほっとしていた人が多かったです(笑)。
組織の観点で回答を評価し、課題の改善へ
――回答結果はどういう形で集計されているんですか?
神谷: 基本的には各回答項目ごとに平均値と中央値の2軸でみて、回答者数や構成員の大小による評価の偏りがでないように確認しています。たとえば、2.5ポイントを基準にして、それ以下ということはネガティブ意見が多いということだから何かしらの改善が必要、という考え方ですね。
――これまでに、社内サーベイの結果をもとにこれを改善しました、という事例はありますか?
神谷: いろいろありますよ。例えば、工数の偏りがみられた部署に対しては、労務負荷を分散させたり、繁忙期シフトの導入をしたりしています。
――そんなに具体的な対応をしていただけるんですね。だったら、これはちょっと……なんて思っている部分があれば、どんどん回答したほうが良いんですね。
神谷: 個人的で緊急性の高い困りごとであれば、管理本部から出している「ハラスメント行為防止に関するご案内」をご確認いただき、直接管理本部にご相談いただくのが一番です。一方で組織としての状況や雰囲気に思うところがあれば、それは社内サーベイに答えていただくのがいいですね。担当役員や部長たちにどう改善していけばいいのかを考えてもらうきっかけになります。
――社内サーベイは誰かの特定の悩みに対応するものではなく、あくまで職場環境の改善のための調査ということですよね。
神谷: そうなんです。ただ、質問別に1~4の各段階にどれだけの回答があったかも見ていますから、ハラスメントの項目なんかで最低評価の「1」を付けた人がいた場合は、それが一人だったとしても根絶するためにはどうしたらいいかという対策は考えていきますよ。
――でも回答は匿名ですよね。「1」を付けた人が誰なのか、わからないのでは?
神谷: はい、誰が付けたのかまではわかりません。「1」を付けた人がほかの質問には何点を付けているかも見られないようになっています。それに「1」を付けた人を探すことも絶対NGにしてます。悪気なんてなく、むしろ何とかしようとしてのことだとしても、せっかく匿名で回答していただいた意味がなくなってしまいますから。
――確かに誰が「1」を付けたのか探されてしまうと、答えにくくなってしまうこともありますよね。でも、それでどう対応するのでしょう?
神谷: 個人ではなく、チームとしての状況をどうしたら改善できるかという観点で考えてくださいということを、役員や部長、次長といった人たちにはお願いしています。
ハラスメントに関する質問自体、個人と部署全体の両方の視点で答えていただいているので、その人自身がハラスメントを受けているのか、周りにそういう状況があるということなのかもわからないんです。あくまで社内サーベイは全体の把握が目的です。もしご本人がつらい状況に置かれているなら、重ねて言いますが管理本部に個別にご相談いただくのが一番です。
よりよい職場環境を目指して
――そういった積み重ねで、職場環境を改善していこうというのが社内サーベイなんですね。今後も同じ形で続けられていくんでしょうか?
神谷: そこはいろいろ議論もあって。例えば記名式にして回答者の所属部署がわかる状態にして、結果をより細かく捉えて対応していったほうがいいのではとか。
また、社内サーベイの結果で従業員のエンゲージメントも測れるのではという話もありました。けれど回答率は平均で60%台です。答えていない人のエンゲージメントが低い可能性がありますから、それをやるなら回答率を100%に近づける必要があるのではとか。
記名式にして、回答していない人を把握して催促をして……と強制的にやっていくほうが、できることは増えると思います。実はそのあたりの議論はいまだに行ったり来たりしているところなんです。私としては強制じゃないやり方がいいなとは思っていますけど、今後も人事を中心とした部署で引き続き議論していきたいと思います。
――神谷さんとしては自主性に任せたいんですね。
神谷: 自主的に回答いただくことで、より率直な意見やフィードバックをいただけると思いますし、本当の組織課題が見えてくると思うんです。社内サーベイもそう考えていただけるようになったらいいなと思うんです。
例えばこうやって「つつつ」で取り上げていただいたように、なぜ社内サーベイを実施しているのか、答えることでどうなるのかという点をもっと従業員の皆さんに発信したり、答えやすい仕組みをつくっていく方向で考えたいです。
――なるほど。職場環境がよりよくなってほしいというのは従業員も当たり前に思っていますから、目的がしっかり伝わっていれば、むしろ積極的に答えたくなりますよね。
神谷: そもそも会社をよりよくしていくためには、皆さんが会社に協力していこうというマインドになっていただくかなくてはなりませんからね。サーベイにも自ら答えたくなるような状況にしていくことが必要だと思っています。
今後、仕事をしていく上で何かにチャレンジしようとなったときに、一緒に頑張ろうって言い合える人たちの集団でありたい。そのためにはハラスメントがあってはいけないし、ちゃんと自分の意見に耳を傾けてもらえるって安心していただける職場環境であることが大事です。NICOをそういう組織にしていけるよう、社内サーベイをより充実させていきたいです。
ありがとうございました! 次回サーベイは2024年3月7日配信予定とのこと。会社全体の状態を把握するための調査であるという目的を理解すれば、より回答がしやすくなるのではないでしょうか。NICO従業員の皆さま、忘れずご回答ください!