「アンテナ。」/ショートストーリー
「ああ。綺麗ね。わたしには魅惑的すぎる。」
「私にはカッコよく見える。」
「見え方は違っても仕方ないのよ。あれは見る人の魂で見え方が変わるものらしいから。」
「じゃあ、見た人全員が違う見え方ね。」
「そうらしいわ。」
「それに私は、自分の目では決して見えない。この装置がなければね。あなたは良いわね。異能者だから。」
地球のある1点がとても輝いていた。
日本と言う国の。。
それ以上は極秘だ。
口にはしていけない。
命にかかわるからだ。
一応、「アンテナ」と私たちの間では言われている。
他の国でも同じような名称だ。
そう、機能と言って良いのかは別だが。
あれはアンテナのようなものだ。
わたし達人間には。
使うことができれば、人類いや地球上の生物に送受信できるのだから。
国同士の対立もなくなるかもしれない。
逆に、ある国だけとかある生物だけ滅亡させることも可能。
そう。使い方を間違えれば飛んでもないことになる。
だから。
いろんな国がにらみ合って、膠着状態で逆に手が出せない。
あと。
各国のお抱えの異能者たち、占い師たちがNOと口をそろえて言うのだ。
「あのアンテナにはかかわるべきじゃない。」と。
彼ら彼女たちが言うには。
興味を持っている、惹きつけられてやまないのは地球上の存在だけじゃない。
異次元、異世界と呼ばれるところの存在たち。
異星人、天界、魔界。
そういう名称をもつそれらが。
人間じゃない存在はわたしたちと違う理由で惹きつけられるのだろう。
どんな理由かは興味津々だが、たぶんわたしのような人間に理解できない。
わたしだって異能者だが限界がある。
「あれだけ純度が高いのは久しぶりよね。」
「わたしの予感だとね。もっと増えるような感覚があるの。」
「それこそ、風の時代にはいったと言うのね。あなたの専門では。」
わたしは微笑んだ。
わたしにとっては希望のアンテナ。
「あっ。バカだな。小悪魔がいくつか引き寄せられて滅したわよ。」
「でも。楽しそうな嬉しそうな感覚が残っているから良かったじゃない。あいつらにとって、きっと。」
小悪魔が滅したとき、純度の高いアンテナの持ち主のテレビが勝手についたり消えたりして彼女を驚かせた。
フォローするために送り込まれていたひとり、Iが何気なく振るまって彼女を落ち着かせいていた。
彼女は自分のアンテナについて何も知らないし。
何より、怖れは純度を下げてしまうから。
下記のオラヴさんのつぶやきから。
勝手にショートストーリーを書いてみました。
オラヴさん、ごめんなさいです。と言いながら(笑)