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この世とはなんなのかという独り言
最近、ちょっと不思議だなあと思ったことがあった。
私の書く記事によく出てくる御局様関連なのだが……
彼女に絡んで、私の見る世界と、同僚の見る世界が違うのを実感したのだ。
そのとき私は感じなかった非常な不快感を、同僚が感じていると相談を受けた時、私は内心(えっ、そんなだったっけ?)と思ったのだ。
私は同じ時、一緒に仕事をしながら、お局様には何も感じていなかった。いつもどおり、何か機嫌が悪いのかムスッとしているなあ~本当にどうしようもない赤ちゃんだなあこの人……と思っていたが、その程度である。
しかし同僚はそのとき、彼女に対するお局様の悪意を、ひしひしと感じていたというのだ。彼女にだけ、無視するような態度をとっているという。ストレスで頭痛がひどいと。
それを聞いた時、私はとても不思議な感じを覚えた。
実はだいぶ前、お局様からも似たような話をされて驚いたことがある。そのとき彼女は、上司からとてもひどい言葉を言われた! と私に切々と訴えてきたのだが、上司が実際に言った言葉は、彼女が私に訴えるようなひどいものではなかったので、とても困惑したし、驚いた。
驚いたあとで、実のところ、ぞっとしてしまった。
この人は他人の言葉を、こんなに歪ませて悪く捉える人なんだなと。
それも一度や二度ではなかった。彼女は他人のなにげない言葉を、己のネガティブフィルターにかけ、それを真実だと思い込んでいた。そのときの鬼気迫る表情が忘れられない。私がぎょっとして「そんなこと言ってた……?」と問うと、一瞬我に返ったような目をしていた。
同じ場にいるのに、見えている現実がまったく違う。
本当に不思議だ。
ちかごろ、人間とは、この世とは一体なんなのだろうと頻繁に思う。
これほどまでに違うのなら、同じ現実に生きているように見えても、それぞれがそれぞれ専用の、世界観だけ共有した現実世界を持っていて、それぞれの違った未来が同時に存在すると言われても、納得できるな~と思う。
例えばAさんの未来では大地震が起こっていても、同じ場所同じ時間に生きるBさんの世界では平和なままということが、普通にありうるのではなかろうか。そして、大地震の起こっているAさんの未来のBさんもいるし、平和な未来のAさんもいる。なぜならAさんにとってのBさんは、Bさんそのものではないし、BさんにとってのAさんも、Aさんそのものではないからだ。
何を言ってるのかと言われそう。
だってみんな、他人のことを自分の解釈で見ているだけで、その人自身の真実はその人しか知らないのだから……他人の存在は、自分が創り上げた虚像に過ぎないではないか。実体のない存在ならば、いくらでも複製できるだろう。書いててこわくなってきた。
そう考えると、本当に不思議というか……孤独だなあと思う。まさに宇宙の存在そのものだなあとも。結局全てはひとつで、多様性を求めていろいろ創り出してみたものの、すべて幻に過ぎないのだろうか。
……なんていう他愛ないことを、朝のきれいな青空を眺めて歩く出社時にぼーっと考えている。しんだらわかるのかなあ。