『ことり』著 小川洋子における「小」に対する考察
こんにちは、nichiwaです。
今回は初の試み、小論文。
1.序論 小説の考察をするにあたって私が題材として選んだのは、平成24年度芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞した「ことり」だ。著者は「博士の愛した数式」や「妊娠カレンダー」などで数多くの文学賞を受賞している小川洋子である。
この作品は、人間の言葉は話せないが小鳥のさえずりを理解する兄と、兄の言葉を唯一わかる弟の一生を描いている。やがて兄は亡くなり、遺された弟は一人での生活を送るうちに「小鳥の小父さん」と呼ば