【読書】反応しない練習〜草薙龍瞬〜
人生には悩みや苦しみがつきものですが、それらには原因があり、解決する方法も存在します。
ブッダの教えによると、まずはその原因を理解することが大切です。
この本は、あらゆる悩みの原因となる心の反応に向き合うことで、
悩みが消えていくブッダの考え方を紹介しています。
もっと楽しく生きれたらいいなぁと思う方や、
悩みのある方は、ぜひ読んでみてくださいね📕
1. 悩みの原因とは?
▫️心の反応から悩みは始まる
悩みの原因はなんでしょうか。
ズバリ、それは心の反応です。
どのような悩みも、心が反応することから始まります。
悩みにつながるような心の反応が少なければ少ないほど、悩みはどんどん少なくなります。
▫️悩みを生む心の反応とは
では、悩みを生み出す心の反応とはどのようなものでしょうか。
人の態度にイラッとしたり、
満員電車にゲンナリしたり。
これらは悩みを生み出す心の反応と言えます。
悩みを生み出す心の反応は、主に、
欲求によって引き起こされます。
欲求は、生存欲、睡眠欲、食欲、承認欲などを指しており、これらの欲求は、生きていく中で日々生み出され続けます。
これらの欲を満たされないときに起こる心の反応が積み重なると、苦しみや悩みにつながります。
一方で、欲求は誰にでもある自然なもの、かつ、欲求は完全に満たされることがないもの。
心はいつも満足できず、常に何かを求め続ける性質を持っているのです。
欲求に基づいた心の反応に対処し続けても、一時的には満たされても、ずっと満たされることはない。
では、どうしたら良いのでしょうか。
2. 悩みへの対処法
心の反応から引き起こされる悩み。
そうした悩みに対処する方法は2つあります。
▫️そもそも心は満たされないと理解する
1つ目は、自分の心が欲求によって反応していると理解し、その心を否定せずに受け入れることです。
具体的な例で見ていきましょう。
どちらにせよ、このような場合は、
悩みにつながる心の反応があることを理解。
そして、この心の反応は、何によって引き起こされているか考える。
すると、”承認欲”という欲によって、引き起こされている心の反応と理解される。
そして、私には、承認欲があるんだなあと受け入れる。
そうなると、これは悩みなのか?
いや、誰かに認められたいという自分の欲求で心が動いていただけなのか。
本当に、自分はSNSを伸ばしたいのか、評価してもらいたいのか、
いや、誰かに認められたいだけなんだなぁ。
………と、気づく。
悩みが軽くなっていく。
仮に、対象としている人よりも伸びたり、評価されたりするようになったとしても、
一時的には喜びになるかもしれませんが、次なる対象との比較により、また同じ悩みの繰り返し。
承認欲はいつまでも消えない………。
ということにも気づけます。
そういうわけで、
心の反応は、欲求に生み出され続けて、いつまでも起こるものではあります。
しかし、その心の反応に振り回され動かされ続けても、いつまでも欲求が満たされない苦しみ、悩みは続きます。
だから、
自分の心が欲求によって反応している、とそのまま受け入れる。
そして、心の反応によって悩むのではなく、
心の反応に従っても、いつまでも心が満たされることはない、と理解する。
そのような態度によって、心の反応と悩みを分離することが大事だということが書かれています。
▫️心の反応の裏にある欲求を理解し、無駄な反応をしない
ここまで、承認欲求が裏にある心の反応を例に出しました。
このように、心の反応に対して、どのような欲求が絡んできているのかを理解することによって、悩みの原因を理解することに繋がり、合理的に悩みを解消することができるようになります。
そして、悩みを解消していくのと同時に、悩みを増やさないような工夫も紹介されています。
それが、無駄な心の反応をしないことです。
あの人ばかり、評価されて………と反応して悩みや苦しみを増やすのではなく、
あの人は、今、評価されたんだな、と事実を受け入れて、今の自分にできることを考える。
ありのままの事実を受け入れて理解し、
心の反応をせず、自分の心を失わない。
自分の考えが否定された………ではなく、
相手は自分と違う判断軸や考えを持っている人なのだなぁ、
どんな考えを持っている人なのだろう、
と理解しようとする。
このように、心の反応がどのような欲求に基づくものなのかを理解することで、悩みを解消する。
そして、そもそも無駄な心の反応をせずに、ありのままを受け入れることで、悩みを生まない。
そうすることで、悩みがどんどん解消されて、生きやすくなっていくようです。
3. 本書のその他の内容など
▫️紹介できなかった内容
本書の中心的な内容は、今まで紹介したように、心の反応をコントロールすることで悩みを解消し減らしていくことについて書かれています。
noteでは他人との関係性の一部として、承認欲からくる心の反応を例に出しましたが、本書の中では、
競争、良し悪しの判断、マイナス思考など、
私たちが生きていく中で悩む身近な例を出して、
それぞれに対処する具体的な考え方が示されています。
そして、最終的には、人生に対して「これでいい」と納得し、安らぎを得られる。
自分の人生を信頼し、満足感を得られる。
そんな生き方ができる、ブッダの考え方が紹介されています。
気になった人はぜひー!!!
▫️私の感想
自分を知ること、自分の心に正直になること、
すごく大事だと思っていたのですが、
満たされて幸せになることもあれば、
満たされないこともあるんだ。
満たされる幸せばかりではなくて、
満たされないこともあることを前提として、自分の心を把握する。
それも同じくらい大事なことなのかなと思いました。
これは、単純に、満たされないこともあるんだという"あきらめ"なのではなくて、
本当は考えなくて良い色々なことに振り回されるのは、
何にもいいことないし、自分にとっても苦しい。
だから、
"自分のことを見失わない”
そのために、不必要なことに心を無駄に反応させるのをやめて、
自分のやりたいことに対して、今できる精一杯をやる、一歩ずつしっかりと積み重ねていくことが大事と言っているように私は感じました。
苦しむのではなく、合理的に考えて、今を生きる。
すぐにできたらブッダになれそうなので、
すぐにはできないかもしれませんが、
まずは、悩みを増やさないように、自分の無駄な心の反応に振り回されないように、この瞬間を積み重ねて生きてみようと思います。
p.s.
またまた、この本も、よく行くカフェのバリスタさんに借りました。
他のお客さんが、
「あのバリスタさんは、人の悩みや苦しみに寄り添うのが上手」
と話していたのですが、
それは理由があってのことなのかもしれないですね。
私も、誰かの悩みを一緒に理解しようとできるような、
嫌なことがあっても、感情や悩みに昇華させないような、
かっこいい大人になれたらなと思います😎✨
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