【コラージュ】魔女の家

僕は知ってるんだ。
大人たちは
「森の奥へは行ってはいけない」
「狼の群れに食べられてしまうよ」
なんて言って、子どもたちを怖がらせるけど。

僕は知ってる。
そんなの嘘だって。


本当は森の奥に何があるのか、
僕は知ってる。

それは、小さな魔女の家。
たくさんの薬草と、
色とりどりの水晶。
古くて、分厚くて、すっごく重そうな本。

「さぁ、おやつにしましょうか。」
マリーがさっと手を振ると、机の上の星の地図やきらきらと輝くガラスペン達がふわっと浮き上がり、
それぞれお行儀良く自分の場所へと収まっていった。

ハーブティーにたっぷりハチミツとミルクを入れて、(初めて飲んだ時はストレートティーで、僕にはちょっぴり苦かった)手作りクッキーを食べる。

星の話や魔法学校の話を聞きながら、今日も優しく時間は過ぎていく。