読書『目の見えない精神科医が、見えなくなって分かったこと』
自分の目が見えなくなった時のことを想像したことはありますか。
医学生であった著者が眼科実習中に、徐々に視力を失う病気であることを偶然知る。
失望し、将来への目標も失いかけるが、医師となり働きだす。
徐々に視力を失っていく。
生きていく中で、いくつもの当たり前という思い込みから解放されていく。
「見えて当たり前」「医師は健康」「医師の目は見えるもの」
医師だって、病気にもなるし、その病気で見えなくなることもある。
視力を失った医師だからこそ、できる医療があり、自分にしかできない医療の分野を切り開いていく。
著者である精神科医の福場先生は、心の病と向き合ってきた。
友人やスタッフ、自身と同じように目の見えない医療者、患者など出会いがある。
自身が大切にしてきたこと、楽しんだことが大きな糧になって、つながっていく。
福場先生の経験や体験から、見えないことの困りごとや見えないから気づいたこと、精神科医として、ものごとのとらえ方を変えるきっかけなども、時にユーモアも交えながら、わかりやすく書かれている。
読み始めから、忘れないように印をつけながら読んでいたら、付箋だらけになってしまいました。
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