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Photo by
komaki_kousuke
3月に
3月になると、厚いダウンジャケットも、毎日毎日お世話になったセーターもそろそろ脱ぎたくなってくる。
数ヶ月も雪の上を歩いていると、乾いたアスファルトの上をスニーカーで歩きたい。
3月になると、真冬に時々顔をだす太陽とは表情を変え、少しまろやかな陽射しに心が浮つく。
少し早いかなと思いながら、ごついブーツから白いスニーカーへ、厚いダウンジャケットから薄いコートに着替えて外に出る。
そして、毎年「まだ、早かった」と、身震いする。
3月になっても、北国は春の一歩手前。
季節は行ったり来たりで、少しずつ雪が溶け、このまま春に突入だと油断していると、消えいく前のろうそくの様に冬がラストスパートをかけてくる。
少しずつ太陽が勢力拡大して、春との距離をぐんと近づいてくるのをスニーカーに片足入れてじっと、待っている。
太陽の陽射しの中、ピリッとした風が吹くこの季節。
新たな季節を迎える新鮮な気持ちを運んで来てくれる気がする。
雪が溶けだすこの季節。
冬の名残りとかすかに近づいている春の気配の両方を感じる。
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