声でつながる
ある人の声を聴き、その想いを聴いた時に、頭に浮かんだことです。
「(文字を)打つのめんどうだから電話した〜」と、娘から電話がきます。
娘は就職したのをきっかけに家をでました。
家を出てから全く連絡がなく、「忙しいのかな」と思って、自分からの連絡を控えていました。
連絡が少ないので心配になり、
「生きてる?」と、メッセージを送ることもあるくらいでした。
それが最近、電話がかかってくるようになりました。
社会人になって数年経つ間に、仕事や人間関係などいろんなことを経験したはずです。
また、私自身も親としての心境が変わったのかもしれません。
娘とはあまり会う機会がなかったけれど、久しぶりに会うと心配から無用なことを言ってしまい、険悪になることもありました。
最近では、私自身がさまざまな生き方があることを受け入れ、どんな話しでも受け止めることができるようになりました。
それが娘にも伝わったのかもしれません。
思い返せば、私も母に電話をかけて愚痴を聴いてもらったり、子育ての悩みを相談したりしていました。
親も歳をとり、病気になり、時には親から体調に関する相談を受けることもありました。
今の時代は電話以外にもさまざまな手段がありますが、やはり電話で話すのは直接声が伝わるからです。
文章では感じられない苦しさや体調も、声を聴くと、『元気ないな』とか『声が沈んでいるな』といったことが分かりますし、逆に明るい声を聴くことで『いいことあったな』と様子を知ることができます。
娘に確認したわけではありませんが、話しをすることで思考が整理できたり、話すことがストレス発散につながっているようです。
考えすぎかもしれませんが、もしかしたら、電話で声を聴いて安心しているのかもしれません。
お互いに声を聴くことで、安心しあえているのは事実。
声を届ける、声で伝える、声で伝わる。