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孤独は体に悪いが、どのくらい孤独だと危険なのか?

孤独は体に悪いが、どのくらい孤独だと危険なのか?

現代社会では、友達や家族と過ごす時間が少なく、孤独を感じる人が増えています。
孤独が健康に悪いことが明らかになっています。
たとえば、認知症のリスクが上がったり、メンタルが不調になったり、死亡リスクが高まることが分かっています。

一人でいる時間が長ければ長いほど、心と体に悪影響が出やすいのです。
ですが、一人の時間が全て悪いわけではありません。人は一日中ずっと誰かと一緒にいることは難しいですし、そうしなければならないわけでもありません。
一人で過ごす時間はどこまで許容されるのでしょうか?

今回は、アリゾナ大学などで行われた研究を元に、どれくらいの孤独な時間が健康に影響を及ぼすのかについてお話しします。

・孤独の影響を探るための研究

アリゾナ大学の研究者たちは、24歳から90歳までの426人を対象に、孤独な時間が心身にどのような影響を与えるかを調査しました。
参加者は日常生活の一部をレコーダーで録音し、そこから一人でいる時間、誰かと過ごしている時間、リラックスしている時間などを細かく分析しました。

このデータを元に、一人で過ごす時間がどれくらいになると孤独感が強くなるのか調べました。

・孤独が許容できる時間は?

研究の結果、孤独が許されるのは一日のうち75%までということが分かりました。

平均的に、参加者たちは一日のうち66%を一人で過ごしていたのですが、これが75%を超えると強い孤独感を感じやすくなることが判明したのです。

・孤独感は誰でも感じる?

興味深いことに、年齢や性別によっても孤独感の感じ方には違いがありました。
たとえば、女性は男性よりも一人で過ごす時間が短い傾向にありますが、パートナーがいない場合、年齢と共に一人で過ごす時間が増えることが確認されています。
また、パートナーがいない人は、パートナーがいる人に比べて孤独を感じやすい一方で、年齢を重ねるとその孤独感は減少していくという結果も出ています。

さらに、常に誰かと一緒にいる人でも、特に若い人は孤独感を感じることがあるのです。若い人にとっては「誰かといる」だけではなく、「どんな人といるか」が重要であることが分かっています。

反対に、年齢を重ねた人たちは、誰かと一緒にいることが孤独感を和らげる要素として働いているという結果も得られています。
社会的な繋がりが年を重ねるほど重要になるのです。

・一人でいる時間を上手に管理する方法

孤独は必ずしも悪いことではありませんが、過度に一人でいると心身に悪影響を及ぼすことが明らかです。

まずは、自分がどれくらい一人の時間を過ごしているかを見直してみましょう。一日のうち、どれだけの時間を他者との交流に使っているかを意識するだけでも、孤独感を軽減するきっかけになります。

・孤独の捉え方

孤独は自分自身をリフレッシュしたり、成長するための大切な時間として活用できます。自分の趣味に没頭したり、リラックスする時間を作ることで、一人の時間を有効活用することもできます。

そして、孤独感が強くなりそうな時は、積極的に他者との繋がりを意識することが重要です。社会的な繋がりが、孤独からくる心身への悪影響を軽減する鍵となります。

結局のところ、孤独は避けるべき悪ではなく、うまく付き合っていくことで心身の健康を保つことができるのです。適度なバランスを保ちながら、一人の時間も他者との交流も大切にしていきましょう。

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参考文献
Loneliness and time alone in everyday life: A descriptive-exploratory study of subjective and objective social isolation
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0092656623000880?via%3Dihub

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