剣闘志が筋骨隆々なのは嘘。本当の姿とは?
イメージとは違う? 剣闘士の本当の姿(筋骨隆々は嘘)
ウィーン医科大学やベルン大学などの研究
対象者:トルコのエフェソスに埋葬された22人の剣闘士を含む53人の骨
・研究の意図
過去に剣闘士がいたことは事実ですが、その詳細は不明です
トルコのエフェソスに剣闘士の墓地があることが発見されました
未解明な剣闘士を紐解くため、剣闘士の骨を調査した
・研究の内容
エフェソスの墓地に埋葬された剣闘士の骨を集めて分析した
同位体解析という手法を用いて、剣闘士の食生活を明らかにした
骨のコラーゲンを調べて、窒素や炭素を計測した
・結論
剣闘士が主に食べていたのは炭水化物と判明した
具体的には、大麦、小麦、キビ、トウモロコシなどである
元々剣闘士の語源は「hordearii」であり、意味は大麦を食べる人、である
奇しくも、研究結果と一致する内容であった
また、剣闘士は肉や海産物を食べていないことも判明した
エーゲ海が近くにあるから、魚を食べていてもおかしくないが、食べている証拠は確認されなかった
剣闘士のイメージと言えば、ムキムキのマッチョを想像するが、筋肉を作る動物性タンパク質は摂っていなかったようである
そのため、剣闘士の体が筋肉に覆われていた可能性は低く、皮下脂肪にまみれていた可能性のほうが高い
つまり、剣闘士のお腹はカチカチではなく、ブヨブヨだった
剣闘士の身分が主に犯罪者や奴隷だかた、肉を食べれなかったのではなく、
もっと現実的な理由が考えられる
剣で戦う剣闘士は斬ったり刺したりが日常茶飯事だった
少しでも傷つかないために、脂肪の鎧をまとったと考えられる
剣闘士がムキムキのイメージがあるのは、剣闘士の姿がムキムキで描かれているためだ
これは、現代人の多くがSNSに写真を投稿する際に写真を盛るのと同じである
本来の自分より、美しく姿を残すためにした細工のおかげで、現代人は剣闘士がムキムキであるという誤解を抱いたのである
もしかしたら、今の時代の写真を見た未来人も誤解するかもしれない……
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参考文献
Stable Isotope and Trace Element Studies on Gladiators and Contemporary Romans from Ephesus (Turkey, 2nd and 3rd Ct. AD) - Implications for Differences in Diet
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0110489
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