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お金の先にあるもの
小学生の頃、私の夢は「お金持ち」になることだった。
お金の力で人を助ける漫画を読んで、
「こんなふうに誰かを助けられる人になりたい」と思ったのがきっかけ。
最近もふと、
「お金があれば、猫に毎日美味しいおやつをあげられるのに」
「お金があれば、もっと人を喜ばせたり、親孝行ができるのに」
そんなことを考えることがある。
でも、そんな思考に囚われすぎると、心が重くなってしまう。
気がつけば、猫を撫でる時間が減り、一緒に遊ぶことも少なくなり、
親にも「ごめんなさい」ばかり言っていた。
お金よりも大切なもの
でも、本質を突き詰めると、
猫を幸せにしたい
家族に楽になってほしい
人を助けられる自分でありたい
そんな気持ちが根本にある。
そして、それを叶える方法は
優しい言葉をかけることでも、
たくさん撫でてあげることでも、
一緒に遊ぶことでもいい。
やり方は、お金がなくてもたくさんあるのだと気づいた。
執着を手放すと、巡ってくるもの
不思議なことに、執着を手放すと、
お金でしか手に入らないと思っていたものが、
お金以外の形で手に入ることもある。
前の仕事で遠方にいった際、家族のお土産を買う余裕すらなかった自分が惨めでしかたがないことがあった。
その帰り道、
電車で席を譲ったら、
「ありがとう」と一緒に、
思いがけず家族の好きな鈴廣の蒲鉾をいただいたことがあった。
1000円以下の洋服すら買うのをためらっていたとき、
それでもできることで相手に幸せな気持ちになってもらおうと接していたら、
ご縁がつながり、素敵なオーダーメイドのワンピースをいただいたこともあった。
お金はツールにすぎない
お金は一つのツールでしかない。
その先にある「本当に欲しいもの」に気づくことが大切で、
そのためには、自分の心を大切にすることが必要だ。
また少しずつ、「今」を大切にしながら、
できることを丁寧に積み重ねていこう。