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個と組織がともに勝つ目標管理へのアクションとは ー目標管理実態調査ー【ダウンロードシートあり】

こんにちは。「人事千壺」編集の島居慶美しまいよしみです。そろそろ期末でMBO、評価面談という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

目標管理に関してしばしば耳にするのが、期末の帳尻あわせやゾンビ目標(※)、目の前の業務が逼迫していてMBOを考える余裕がない…これは何の意味があるのか?と違和感を感じつつも変えられない…などといった現状と課題です。

皆さんの組織では、目標管理はうまくいっていますか?

今回は『図解 目標管理入門』より、目標管理の現状と個と組織がともに勝つための「真の目標管理」に向けたアクションについてお伝えいたします。

※ゾンビ目標:期初に立てフォルダに保管したまま、面談まで開くことなくよく寝かせて忘れられている目標(坪谷さん作の造語)


「目標管理」の現状

はじめに、『図解 目標管理入門』に掲載の『目標管理実態調査』(株式会社壺中天実施)の結果をもとに、目標管理の現状についてお伝えします。

【Q】あなたの所属する企業の「⽬標管理(MBO/OKR/KPI)」はうまくいってますか?

➡2022年に実施した実態調査では目標管理が「うまくいっている」「とてもうまくいっている」と感じている人は全体の24%しかいませんでした。

株式会社壺中天『目標管理実態調査』2022年8月実施(『図解 目標管理入門』ツボ034)

ー 目標管理がうまくいく理由

⾒える化された環境と上司の適切な⽀援のもと、 ⽬標に集中している

株式会社壺中天『目標管理実態調査』2022年8月実施(『図解 目標管理入門』ツボ035)


ー 目標管理がうまくいかない理由

形骸化した仕組みと不明瞭な状況の中、上司と評価に不信感をもち、表⾯的な低い⽬標を掲げている

株式会社壺中天『目標管理実態調査』2022年8月実施(『図解 目標管理入門』ツボ036)

現代の多くの日本企業では、目標管理は誤解されています。むしろ、個人と組織の成長を阻害してしまっているように私には見えます。その原因は、目標の達成率によって処遇(賞与など)を決定する人事制度上のプロセス、そして賃金引き下げの原因に使われてきたことによる本質の喪失にあります。(坪谷さん)


【Q】あなたの会社では1⼈ひとりの⽬標が公開されていますか?


➡公開されているのは49%

株式会社壺中天『目標管理実態調査』2022年8月実施(『図解 目標管理入門』ツボ037)

また、公開状況ごとに「目標管理がうまくいっているか」の結果がどう変わっているかを分析すると、一人ひとりの目標が広く公開されている人ほど「うまくいっている」と感じていることがわかります。


【Q】あなたの会社で使⽤している⽬標管理のツールは何ですか?

➡最も多いのはエクセル、次が紙

株式会社壺中天『目標管理実態調査』2022年8月実施(『図解 目標管理入門』ツボ038)

公開範囲が広い人ほど目標管理がうまくいっていると感じるという観点から、各ツールごとに目標の公開率を分析したところ、Excel・紙を使用している人の公開率は半分以下と低く、クラウドサービスは高いことがわかりました。

目標管理がうまくいくための「成長の余地」が、大きく広がっています。(ツボ38・HINTより)


「真の目標管理」に向けたアクション

業績向上と⼈間性尊重のどちらかではなく、両⽅を統合する「葛藤克服型」目標管理

縦軸に組織の幸せ「業績の向上重視」を、横軸に働く人の幸せ「人間性尊重の重視」をとって、目標管理を4タイプに分類すると以下の図になります。

株式会社壺中天『目標管理実態調査』2022年8月実施(『図解 目標管理入門』ツボ032)

組織が必要としているものは、 個の強みと責任を全開し、 全員のビジョンと活動を共通の⽬的に向けて⽅向づけ、 チームワークを実現し、 個の⽬標と共同の利益を調和させる マネジメントの原則である  (P.F.ドラッカー『マネジメント課題・責任・実践』より)

個・組織×主観・客観 の4象限を⽬標設定に よって統合(⽅向づけ) し、スパイラルアップ する(全開させる)ことこそが「真のMBΟ(目標管理)」であると、坪谷さんにて構造化したのが「MBOの統合的アプローチ」になります。

MBOの統合的アプローチ 『図解 目標管理入門』ツボ010より


▶目標設定ワークシート「MOK4」ダウンロード

あらためて、MBO (Management by Objectives and Self- Control)とは、この主観と客観、そして組織の主観と客観という4象限を目標によって統合する哲学です。つまり、一人ひとりの「夢(個の主観)」や「強み(個の客観)」を目標によって方向付けて束ねることで、「業績(組織の客観)」として「使命(組織の主観)」につなげる、といった状態を目指します。

以下は、具体的に左ページにその4象限を、右ページにMBO・OKR・KPIを記載する目標設定ワークシート「MOK4」(坪谷さんにて開発)です。もし皆さんが、経営者・マネジャー・人事など自社メンバーに対しての目標管理を検討する立場だったり、書籍を読む前だったとしても、はじめの一歩として、まずはご自身のシートを記入することをおすすめしています。考えすぎず埋めてみる、書けないところがあってもOK、むしろ書けないところが多い方が学びが多いものです!ぜひ一度ダウンロードして書いてみてください。

目標設定ワークシート「MOK4」(図解 目標管理入門』に添付)

詳しく学び理解を深めたい方は、『図解 目標管理入門』の該当の章・ツボをご覧ください。


▶目標管理パラダイムシフトプロジェクト

また、目標設定ワークシート「MOK4」の書き方、活用の仕方などをお伝えするイベントを実施しています。こちらは、昨年発足した「目標管理パラダイムシフトプロジェクト」主催で、この1月2月も「MOK4対話会」や「MOK4マネジャー研修」といった無料イベントを開催しています。

今後の活動情報は、以下のFacebookグループや坪谷さんのSNSなどでお知らせ予定です。「真の目標管理」にご関心のある方ならどなたでもご参加いただけます!お気軽にFacebookグループへ参加申請ください。

▼「目標管理パラダイムシフトプロジェクト」Facebookグループ

私のやりたいこと(夢)は、個と組織がともに勝つために『真の目標管理』を広めることです。

「「個」が自分の”強み”を活かしてイキイキと働く、その結果、「組織」の”業績”があがり、世の中での”使命”を果たしていく。そしてその物語が1人ひとりの”夢”を叶えていく。」これが私が目指している世界観です。つまり「個人と組織がともに勝つ世界観」です。個が組織を使って「自由」に生きている世の中の実現ともいえます。そのために必要な方法が、真の目標管理だと考えています。 (坪谷さん)

3月に報告会実施が決まりました!PJTの1年の活動の振り返りやこの1年で見えてきたパラダイムシフトを起こすためのポイントのシェアも予定されています!どなたでもご参加可能!目標管理パラダイムシフトPJTが気になる…今後関わってみたいという方もぜひご参加ください。

3月13日(木) 19:30ー20:30 |【誰でも参加OK】臨時報告会/目標管理パラダイムシフトPJT


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