いつからかあなたは
あなたはいつも柔らかい
夜の隙間にある意味を
そのまま丸ごと私にくれる
言葉を持たないまま
いつでもお気軽に魂をご提供
何度も私の手を噛んで
どんな気持ちになりたいのと
私の心をまた試す
どんな終着もないどこまでも柔らかな仕打ちに
あなたと出逢えた蜜月が後から後から追い掛ける
ころころと鳴る良い喉を
もう何度となく救われたその仕草を
いつまでも忘れないでいたいけれど、
私は気付けばもう骨になっていたので
あなたはその白白とした奇妙な仕打ちに
耐えかねたみたいにまたひと噛み
肉がないからどこまでも
ずるずる何処へなりとも引き回されて
執着一つない命の塊だけを
見失いそうな臍の緒に括り付けて
明後日が大人しくなりますようにと
予測変換機へ放り込んで
もう一度でいいから逢いたいとでもいうように
前脚で運命を撫でた