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<時々小旅行(第3回【世田谷編】)>

いくらか暑さが和らいできたので平日に有給休暇を取得し、多摩川を越えて散策してきました。


きっかけ

 

東急の株主優待(一部)

 東急(東京急行電鉄)から株式優待として年2回乗車券等が届きます。11月末期限なので本日は乗車券等を使って五島美術館へ向かいます。以前はこれらを利用してBunkamuraへよく訪れていたのですがBunkamuraが新しくなってからは所在地、催し物等がよく分からず、最近はもっぱら五島美術館に通っています。
 10月4日(金)有給休暇を取得して一人で出かけます。近場ということでお昼前に出発。この時間の東急線は大学生等若い人たちで溢れています。

五島美術館

 東急大井町線上野毛駅下車。徒歩約5分で五島美術館に到着。同美術館は、東急を創設した実業家五島慶太の美術コレクションを保存展示するために1960年に開館しました。閑静な住宅街に位置しています。

五島美術館入口

 第1展示室では古写経が公開されていました。古くは1,000年以上前のものですが目立った毀損はなく保存され字体がとても上手です。当時のかなりの有識者が書き残したものと思料します。キャッチコピーにあるように「一生に一度は観たい古写経」です。
 第2展示室では絵巻物が展示されており、酒呑童子の絵巻物がとても印象的でした。同題材の絵巻物は以前にも目にしたことがあるかもしれないのですが、いつ見てもとてもインパクトがあります。
 続いて庭園を散策します。この庭園で四季を味わうことが楽しく、今回は季節外れのツクツクボウシの鳴き声、白い彼岸花、トンボ、松ぼっくりと秋を感じることができました。 

五島美術館庭園

 庭園を出て二子玉川駅を目指します。R社のお膝元だけに徐々に国際色豊かになります。個人的にですが、二子玉川に来ると必ず蔦屋書店に寄ります。お洒落な書店、電器販売店であり最新の情報が得られる気がするためです。今回は海外文学お薦めの本で「西瓜等の日々」(リチャード・ブローティガン)が目に留まりました。映画化されていないと思いますが興味を惹かれます。
 まだ14時ということで続けて距離的に近い世田谷美術館に向かいます。

世田谷美術館

 東急田園都市線に1駅乗車し、用賀駅に到着。同駅は大学生のときに1度下車したことがありますが、実に久しぶりです。バス停に着いたものの美術館行きのバスが1時間に1、2本しかないため徒歩で現地へ向かうことにします。携帯でマップを見ながら20分ほど歩いてようやく目的地の世田谷美術館に到着しました。ちなみに携帯の地図アプリですが、初見の地では毎回方角がうまく掴めず難儀します。 

北川民治展開催中

 同美術館の訪問は初めてです。ちょうど生誕130年記念北川民治展が開催されていました。同氏は米国とメキシコに計22年間滞在し、当時高まりを見せていたメキシコ壁画運動などのメキシコ絵画の影響を受けて力強い作風の作品を残した洋画家です。
 今回初めて同氏のことを知り、その作品を鑑賞しました。戦前、戦後そして近年まで、生涯を通じて描いたメキシコ、日本における作品はどれも見ごたえのあるものです。以下、同展示会で撮影した印象的な作品を掲載します。

ロバ
(花を見つめるロバの優しい眼差しが吸い込まれるようで実に魅力的) 
本を読む労働者
(メキシコの逞しさ、力強さが伝わってきます)
バッタと自画像
(バッタを自分に見立てた作品、作者の意思を感じます)

 平日で空いていたため解説もじっくり読むことができました。美術館の持つ雰囲気を味わい、作品が放つエネルギー、パワー、メッセージを体感することで自分自身リフレッシュできる、何かしらを得ることができることもあり、美術館巡りはやめられません。

砧公園

 砧公園は東名高速道路を用賀インターで降りるとき左手に目にする大きな公園ですが、今まで訪れたことはありません。せっかくなので美術館を出た後散策します。
 園内は広く、森林というよりは芝生が多い印象です。大きな桜の木もあり春先はお花見スポットとして賑わうのでしょう。奥まで進むと小川があり、吊り橋があります。都内の公園で吊り橋まであることに驚き、もちろん渡ります。

吊り橋

 ひと通り散策を終え、バスで用賀駅まで戻ろうとしましたが、またもや時間が合いません。次のバスまでおよそ20分待ち。このため歩いて駅まで戻ることにしました。10月初旬にも拘らず気温が30度前後あり蒸し暑いのですが、駅までプロムナードがあり街中を見ながら歩いていると用賀駅に着いていました。

ハングリータイガー

 今日はたくさん歩きました。というのも締め(夕食)はここで食べるぞと決めていたからです。そのお店は「ハングリータイガー」。横浜由来の老舗レストランで神奈川県では有名とのこと。これも初訪問です。日が沈み始めた17時頃入店しました。
早速ビールで喉を潤します。最高ですね。

お疲れ様!

続けてハンバーグ(レギュラー)を注文。待つこと10分ほどで登場です。

じゃじゃーん♬

 運んできてくれた店員さんが目の前でハンバーグを2つに切って断面を鉄板に押し付けます。これが同店で有名な最終調理。ソースをかけてくれるので当方は紙ナプキンを持ち上げてソースが飛んでくるのを防ぎます。
「ジューッ」という音が落ち着くのを待ってハンバーグを口に入れます。肉感が凄い。ソースがデミグラスソースとは異なり、特徴的で美味しいです。
 その時突然違和感を感じてグラスワイン(赤)を慌てて追加。つまり肉感が凄くて赤ワインの酸味が必要なのです。以前は「お肉には赤ワインが合うよねー♪」などと言ってましたが、赤ワインなしではこのような本格的なお肉が食べられなくなっている自分に気づきました。。
 いずれにせよパンも含め完食して、お腹いっぱいになり大満足で帰宅しました。

感想

  • 今回初めて北川民治氏のことを知り、その世界に触れることができました。いくつになっても新しいこと、自分の知らない世界に踏み入ることはとても楽しく感じます。

  • 新しい出会いにはきっかけが必要です。個人的にはきっかけの1つとして鉄道会社の株式を取得することをお薦めします。鉄道会社の場合、株主優待として乗車券等が届くことが多いので必然的にそれを利用する、つまり、新しい土地に踏み出すことになります。

  • 30歳を過ぎたころから趣味の1つとして美術館巡りをしています。何故絵画鑑賞に魅かれるのか分かってきました。自分にとって読書の魅力は時代、地域を越えて作者と触れ合うことができることですが、絵画鑑賞も同じです。絵画という作品を通して画家と触れ合い、メッセージを受け取ることができることに魅了されます。

  • 今年の夏はとても暑かったですが、外に出て自然に触れると1カ月前と比べ季節が変わっていることを実感できます。四季がある日本に生まれたことに感謝し、これからも四季折々の自然を感じたいと思います。

  • ハングリータイガーの下見終了。物価高のご時世ですがコストパフォーマンスに問題はなく、美味しさも申し分ありません。次は家族4人で食べに行きたいと思います。


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