【読書メモ】『スマホを落としただけなのに』作:志駕 晃(宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
noteで毎日たくさんの文章を読むうちに、すっかり衰えた「読書脳」が活性されているのを感じました。
今なら、ちょっとした大作も読めそう。謎の自信が湧いてきます。
前回の読書記録はこちら ↓
昭和の少女向けミステリーから、近年話題のミステリーへチャレンジ。
数日前、夜のバラエティ番組で、「色々な映画をラストまでおもいっきりネタバレしつつ短くまとめてクイズ出すよ」ってのがやってました。
別にこの番組を批判したいわけではないのですが、これやってる事「ファスト映画」じゃん…。と思い、以前からあまり好きじゃない番組。
そんな番組を息子が流してたので、まあBGM程度に耳に入っていました。
すると、映画『スマホを落としただけなのに』の盛大なネタバレファストが始まったじゃないですか!
「ちょっ、ちょっと待ってー!
その映画の原作小説、いつか読もうと積んでる本なんだけど!」
慌てて息子にチャンネルを替えてもらいましたよ。
…きっかけはなんであれ、それならばと、原作本を読み始めることにしました。
~~(前置き長くなっちゃった。感想はネタバレせず短くまとめたい)~~
この作品、ミステリー好きな御方には有名なタイトルだと思うのですが、自分は、「北川景子ちゃんが演じるヒロインがスマホを落として、やばいサイコパスに狙われる話だろう」という雑な想像しかなかった。
正確には、「北川景子ちゃんがやってる役の恋人が落としたスマホを、犯人に拾われる」のが物語のきっかけでしたね。はい。
犯人像は「サイコパス」というより、作中で「アフェクションレス・キャラクター」という説明があります。初耳の心理学用語(?)で興味深かったです。詳しくはGoogle先生に聞こう。
あと、「フェイスブック」が、”犯人が効果的に獲物を追い詰めるツール”に使われてて、今という時代にしか出来ないホラー感覚を味わえます。
Facebookのイメージダウンになっちゃってないか心配になるレベル。
他のSNSに置き換えてみてもリアルで怖いなあと。
かつては、『リング』を読んで「呪いのビデオテープ」に震え上がった自分ですが、今の若者にはピンとこないだろうし。読むタイミングって大事ですね。
「読書脳」が衰えた自分でも、面白くてどんどん読めてしまいました。
最後の最後まで飽きさせない。
ただし、「ミステリー脳」のカンが冴えてしまい、途中合間の「伏線」「フラグ」に気づいちゃった。
物語の仕掛け、想像とだいたい合っていたのがまた、ミステリーを読む時の心地良さを思い出させてくれました。
さて、映画版はどんなだろう?原作小説が面白かったので気になります。
北川景子ちゃんが「あんなキャラ設定であんなトンデモな目に遭う役」を体当たりで演じたりして?!結構エグいシーンもあったのでドキドキです。
我が家のテレビには数日前までの番組をさかのぼれる「タイムシフト」という機能があり(TOSHIBAだけかも)、例のファスト番組を視聴。
…結果、うん、ファストで充分かな……。ヒロインの設定変えすぎでは。
本を読んでる時のイメージと違いすぎて…。”映画化あるある”でしょうか。
※そもそもこの本、実家の母の本棚から貰ってきたもの。
母は話題の小説とかチェックするのが好き。
今度行った時にも何かないか、実家の整理整頓を兼ねて探してこよう。