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『全部を賭けない恋がはじまれば』感想

あれこれタスクに追われる日もあれば、
こうやって読書と読後の余韻に浸る幸せを味わう時もある。

少しずつ楽しむつもりが一気に読んだ。
きっと読ませる工夫が仕掛けてあるんだろう。

クスッときたり、あははと笑ったり。
記憶の蓋も、覚えのない記憶の蓋も開けて、主人公の気持ちを味わい尽くす。

東京に土地勘がないから風景や空気は想像で補う。
渋谷や新橋はタモリのボキャ天に出てきたし、高円寺はたらればさんのコラムで読んだことがある。
きっとあってる。

語れる珍事件は、面白おかしく誰かに話して昇華してしまえばいい。
語れない事件もそのうち自分の中で暖かいものか酸っぱいものに熟成する。

読み終えてからもう一度味わいたくなってちらちら見るうち、読む順序を変えてもう一周した。
きっと大丈夫。この先も楽しいことが待ち構えてる。

わたしの好きな中島みゆきさんの曲だと、どれが合うかな。

おまえが壊した 人の心のガラス戸は
おまえの明日を 照らすかけらに変わるだろう

「泥海の中から」 作詞・作曲 中島みゆき

ストーリーは全く関係がないのだけれど。鎮魂と応援が似合うと思った。

また明日からの日常を頑張れる。
明日はポケットのあるスカートにしようかな。

お話の内容も聞かず、あらすじも知らないまま先入観なしに読んで良かった。ネタバレなしで書いてみたらこうなった。

下記のTwitterにたらればさんのコラムがリンクされています。
『あの高円寺のユニットバスで何もかも欲しがっていた』

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