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日常のキュン探し

『キュンとしちゃだめですか』を読んだ。

日常の中に隠れたキュンが詰まった一冊で、内容は共感できたりできなかったりいろいろだ。それでも、こういう視点もあるんだなという発見もあるのでなかなか面白かった。

ちょっといいなと思ったのが、借りた本にラインがたくさん引かれてて、この人、ここが心に引っかかったんだな思いながら読む科学の本のエピソード。見えないはずの心の中が見えるのは、確かにキュンポイントかもしれない。

キュンってきっと、隠しておきたい心の中が漏れてるところを見た時に感じるのかもしれない。なんて思いながら読んでいたら、ずいぶん前にちょっとキュンとしたエピソードを思い出した。


新卒で入った会社の休憩時間にたまたま上司と一緒になり、時に気にも止めず昼ごはんを食べていたら、突然「○○さん△△っていうブランドを知ってますか?」と聞かれた。

有名なブランドだったので「知ってますよ。今、流行ってますよね。」と返したら、奥さんに欲しいプレゼントを聞いたらそのブランドの鞄が欲しいと言われたけど、知らない名前だったので有名なのかな?と思ったとのことだった。

お誕生日か結婚記念日か忘れてしまったけど、毎年プレゼントをしているけど、サプライズばかりも大変だから最近は欲しい物を聞くようになりその年のリクエストがそのブランドの鞄だったらしい。

奥さんに直接聞いてもいいし、確か娘さんもいたと思うので娘に聞いてもいいようなことをわざわざ職場の部下に聞くあたり、せっかくプレゼントするのに知らないって思われたくないというちょっとした見栄なのか、家で聞いたら「そんなのも知らないの?」とか言われてしまうちょっと立場の弱いお父さんの意地なのか・・・

勝手な想像と共に、ちょっとキュンとした。



ちょっとした心の中が見えると(想像できると)なんでもないエピソードがキュンに変わる。

日常の中に落ちてる小さな物語がキュンの正体かもしれない。


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