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自分を客観視して気づいたこと

最近、文字に起こすのが面倒になることが多かったため、声を録音したり、動画に撮っていたりしていたのだが、あまりにも自分がキモすぎた。キモイと思ったところが3つある。

まず第1に声がキモい。
初めて自分の声を録音で聞いた時は絶望した。
自分の声がキモいのは普通のことかもしれないが、明らかに人と発している音声とは異なり、しかもそれで早口だから尚更キモさが増していた。
自分で聞いても何を言っているか分からないレベルで滑舌や呂律が回っておらず、本当に自分は本当に生まれてはいけない生き物だったんだと自覚した瞬間でもあった。

2つは、「両目」。
中2の頃から目が悪くなり、左右差も悪くなり、自分でも斜視だなと言うことに気がついていた。
眼鏡を作る時、とても苦労するので、眼鏡屋の視力検査では測れず、わざわざ目医者に診てもらったり、斜視と知った後から人の目をさらに気にするようになった。

3つ目は、「身体」だ。
私は人よりも太かった。
特に下半身が。
だから制服のスカートはあまり吐きたくなかったし、細くてかわいい同級生たちがスカートを短くしたり、美意識が高いことが羨ましかった。
でも、人よりも気にしているかと言われたらそこまででもなかった。
これは母や学校の教育に関わってくることで、私の母は「ご飯粒は勿体ないから全部綺麗に食べなさい」、
暗黙のルールに「ご飯は完食がモットー」「食べたいものは早い者勝ち」という弱肉強食の世界が我が家にはあった。
小学校のクラスで残さず食べるのが当たり前で、たまに嫌いなものがある子は他の子に食べてもらったり、休みの人の分をみんなで分け合ったり、おかわりも自由だった。
そこには「女の子だからおかわりをしてはいけない」というのもあまりなく、けどたしかに女の子はおかわりしづらかったけど、しても別に誰も何も言わなかった。
そういう環境で育つと、残すことへの罪悪感を覚え逆に過食になってしまうのだ。
いや、教育が悪いと言っているのでは無い。

私は出されたものは食べてしまう質なのだ。
給食も、家のご飯も、ファミレスで出されるご飯も、あまり残した記憶が無いほどちゃんとしっかり食べる。
給食みたいに栄養バランスが考えられ、量も適量のものが出されていればいいのだが、一人暮らしをすると、不摂生な食生活にもなり、ストレスで過食してしまうのだった。

だから私は実質太っていた。
特に下半身。
それは健康的なことではあるとは思う。
後に分かったことだったが、私は骨盤が歪んでいるらしく、尚更太く見えてしまうらしかった。
一時期は整体を週一で通い、さらに美意識が上がるとエステでセルを掛けてもらったりしていた。
そう、下半身が物凄くコンプレックスだ。
でも今はストレスが勝って、過食してしまうのだが……。

私は自分のことを客観視出来ているように錯覚していた。
自分のことがあまりよく分からなかった思春期から啓発本や心理学の本を読み漁り、自分の内面はよく見ていたけど、外見にまで気を取ってはいなかった。

自分の外見にコンプレックスを抱いていることを知っておきながら、鏡を見ないようにしていたり、都合良く見ていた。
直視しなかったら、知らなかったら何も気にする事はない、と。
でも、私は自分の個性を発信したいと思って、撮った動画や録音でやっと自分自身を見つめ直させられるときが来たのだった。

凄くショックだった。
普通にできていることが自分は出来ていないことをおもいしった。
こんなんだったら魅了されないやん……。
即座に夢を諦めた。
でも、自分は客観視できないからまた忘れ、また動画やら録音を撮って、また現実に直視して膝から崩れ落ちるに違いない。

よくこんなゲテモノを周りに「かわいい」とか「美人」とか褒められていたものだと思ってしまうくらいだった。

コンプレックスなんて人は気にしてないよ、って他人には思っていた。
他人事だしコンプレックスを治す気力がすごいなと無意識に遠目で見ていたけど、それは自分にもやってきた。

声帯手術、ボイストレーニング、斜視の治療、下半身のケア、何もかもお金で解決したいと思ってしまった。
努力をしようとも思わず。
だから今、私は金に餓えている。
金の欲しさに色んなものを失って言っているような気さえしている。多分、実際にしている。

「あの子は何も変わってないね」って決まり文句があるけれど、それはまさに私のことだった。
人に言ってきた分、跳ね返ってきた。
何もかも自信を失くした。
強気で言っていられるのも、今1人で人と比べずにいける環境があるからなんだろうなとさらに社会に溶け込むことを拒んだ。
斜視であること、見た目が冴えないこと、そのせいで就活も出来ていないんとじゃないか、とする思い始めた。末期。

だから敢えて思う。見た目に対して努力できる人は本当にすごい、と。常に鏡の自分に向かって正々堂々戦っていると思うと、それすら羨ましくなる。
私はこうしてちょっと自分を客観視しただけであーだこーだ言ってて、恥ずかしくなる。
自分のアンチは自分だけでいい。

演劇部の子に「他の人と違うところから発している気がする」と言われてから、納得はしていた。

たしかに喉イガイガするときあるし、痰が絡んでいる気もするしな。あと舌苔が付いていて一生キスできないや。よくこんなんで自分は上手く歌えているとか喋れているとか思えたよな。
本当にキモイよお前。自分が自分でないみたい。なんだか怖いな。消えたいな──────

愚痴はここまでにして置いて、コンプレックスに向き合う時が来たので少しずつでもいいから努力して欲しいと自分に乞い願う。声も顔も身体も自分の理想に近づいて、彼氏も出来て幸せに暮らしてくれよな。これは過去の自分との約束だぞ。守れよな。

過去の自分より

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