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{読書感想短歌*33}京極夏彦 『虚談』

影踏みの影だけ残し君は去り スリッポンシューズ上げられぬ、 百年。

kagefumino kagedake nokosi kimiwa sari suripponsyuuzu agerarenu, hyakunen.

談シリーズ。好き。「虚談」は、「虚」(嘘、に近いのかな)がテーマなので、がっつり怖い系があまりなくてありがたかった。とはいえ、怖いときも読んじゃうのは、京極夏彦をはじめ、怖いお話をじょうずに語るひとたちは、かならず文章が美しいからだとおもう。

※フィクションとリアルの境界論のような、〈虚〉のはなしの読後感として。自分では終えたつもりのゲームが、相手にとっては終わってなかったら怖いよね、その逆もね、とおもった歌。

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