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青い鳥がいる国

オーロラいろに煌めく美しい翼をもち
大空を自由に飛び回っていた君は
一瞬にして羽をむしられ
凍てつく冷たい大地へと墜ちていった

その国は、一見皆が何の不自由もなく幸せに暮らしているようで
けして犯してはいけない法で縛られていて
常に監視下にある
いわば要塞とも言える「籠の鳥」


傷ついた羽はもはや力無くズキズキと疼き
氷の牢獄に閉じ込められた君はうずくまり
氷柱にたゆたう肩は
ちいさく震える以外
もう以前のように高い空を見上げる気力すらも起こらない


「こわいよ…」


わたしはずっとずっと遠くの方で
花たちと戯れていたけれど
君が声なき声で泣く声が
かすかに耳の奥の方で聞こえたんだ


「今いくよ。
だいじょうぶ。
わたしが魔法をかけてあげるね。」


わたしは君のようにおおきな翼は持たない
ちいさな羽を風に助けられながら
ただ懸命に羽ばたかせるだけ


だから
きみが望むような
眩いばかりの朝露に閉じ込めた太陽も
天井なき青の世界も
わたしには見せてあげられないかもしれない


それでもいくよ


今いくね


ただきみのことが好きだから



※「青い鳥がいる国」は、twitterで突如、氷のくにに閉じ込められてしまった親友、ゆうぽんへのエールの比喩的物語です。


For,You With lots of luv #ゆうとふら

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ふら🦋恋愛短編小説♡コラムニスト/イラスト
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