人間が人間であるために。みなさまにお願いです。

みなさまに，特に「アライ」のみなさまにお願いです。

男女の性別というものを相対化したり，LGBTQ等性的マイノリティの皆さんや「性自認・性同一性」の理由付けとして，DSDs：体の性のさまざまな発達（性分化疾患）を持つ人々の話を持ち出すのは，どうかお願いです，おやめ下さい。

ご自身のお子さんやご自身の「性器」の話が，公に公然と話をされたら，みなさんはどう思うのでしょうか？

みなさんがまるで良いことをしているように思い込んで取り上げているのは，私たちの，人間の，もっともセンシティブでプライベートな領域の話です。

LGBTQ等性的マイノリティのみなさんへの差別はあってはならないものですし，人権は厳として守られるべきです。

ですが私たちの人権もお守り頂ますよう，どうかお願いいたします。

私たちはみなさんが好き勝手に使っていいモノではありません。

私たちは捧げ物ではありません。

私たちは観念的標本ではありません。

私たちは人間の盾ではありません。

私たちは誰かに投げつける手榴弾でもありません。

私たちもまた人間です。

どうか私たちを捧げ物や標本のように扱うのではなく，私たちにも心があり，主体があるのだということを認めていただきますようお願いいたします。

日本のLGBTQ等性的マイノリティの大多数の皆様には，DSDsについてご理解をいただき，大変ありがたく思っております。

私たちの体を，私たちの，人間にとって極めて私的でセンシティブな領域の話を，このような状況においても，自分のために利用するような方がほとんどいないということに感謝します。

ありがとうございます。