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キャット・ホームズさんと学ぶインクルーシブデザイン④

キャット・ホームズ(Kat Holmes)さん著書『MISMATCH 見えないユーザーを排除しない「インクルーシブ」なデザインへ』を教科書にインクルーシブデザインについてまとめていく連載です。自分用のメモでしたが、共に学び、共に考え、共に行動できる人に向けて連載という形で公開していくことにしました。

インクルーシブデザインの定義として

・わたしたちには障がいを経験したことのあるデザイナーが必要です
 わたしたちがつくりたいのは特定の能力を持つ均質な個人からなる集団ではなく
 チームとして活動でき、各々が多様な視点を与えてくれる個人からなる集団です
ーオンタリオ・カレッジ・アートアンドデザイン ジュレッタ・トレヴィヌス

・インクルーシブデザインは万人向けにひとつのものをデザインしているという
 意味ではありません
 誰もが帰属意識を持てる多様な参加方法をデザインしているのです
ースーザン・ゴルツマン

インクルーシブデザインの実用的な定義

・幅広い人間の多様性を認めてそれを活用する方法論
 最も重要なことは、インクルーシブデザインはさまざまな視点を持つ人々を包摂
 し、彼らが学びことを意味する

インクルーシブデザイナーとしてうまくいくためのスキル

1、人の能力に対するバイアス(偏り)や人々との世界とのミスマッチなインタラ
  クション(相互作用)を見つけることができる
2、ひとつの体験に参加するための方法に多様性を与えることができる
3、相互依存のためにデザイン日、互いに足りない補完的なスキルを組み合わせる
  ことができる

相互依存と補完的なスキル

・インクルーシブデザインは相互依存システムの観点から貢献のシステムについて
 柔軟に考える
・人間関係を研究し、人々が力を合わせて補い合う方法を観察する
 どの人間活動が、どのINGがデザインするものにとって最重要にあるか問う必要
 がある
・相互依存を目指してデザインすることで誰が社会に貢献できるか、どんな貢献が
 できるかが変わる
・インクルーシブデザイナーが探し求めているのは人々が共に達成感を生み出す際
 の多様な方法についてである

人間の相互作用のレンズ

人間の相互作用のレンズを通して多様性を考える
🟰
人間同士の相互作用と人間と世界との相互作用

人と世界のミスマッチを増やすも減らすもデザイナーの選択
柔軟な思考を手に入れ、排除された人々の強みを取り入れてデザインすることを学ぶこと
人間の総力を第一に考えることは効果がある

他人のためにデザインしたい、問題を解決したい🟰デザイナー

人間と世界との会だにミスマッチなインタラクションを認識し、改善する人であれば誰でもデザイナーと言える

アクセシビリティ

1、すべての人が利用できるという性質
2、まず一番に達成を目指すべき専門領域

・ほとんどのアクセシビリティの基準は特定の障がい団体にバリアフリーな利用を
 保証するために制定された政策や法律から生まれた
・アクセシビリティの基準はあらゆるインクルーシブなソリューションが高い品質
 を保つための土台である

ユニバーサルデザイン

・どのような状況であっても都度調整する必要なくアクセス及び利用可能な環境
 デザイン
・原則は「使い方が簡単で直感的にわかる」「情報がはっきりわかる」など最終的
 なデザインの特性に重点を置いている
・最終的なデザインの特性を説明することに最も適し、物理的なモノの形質を述べ
 ルのに優れている
・ルーツは建築と環境デザインにある

課題

・教育の欠如
・複雑な法律用語
・数多くの中から重要な条件を見極める必要がある
・手作業に大きく依存するプロセス

インクルーシブデザイン

・理想としてはアクセシビリティとインクルーシブデザインが一体となること
・インクルーシブデザインはアクセシビリティの基準を確実に理解することから
 始める
・インクルーシブデザインを実践するためにはアクセシビリティを高めたプロダク
 トを作らなければならない
・デザイナーがそのデザインにたどり着いた過程を重視している
 つまり排除されたコミュニティがデザインの過程に参加している

3つの特長

アクセシビリティ:性質
インクルーシブデザイン:方法

ユニバーサルデザイン:汎用的
インクルーシブデザイン:ひとりひとり違う

まとめ

 アクセシビリティとユニバーサルデザインについて、またインクルーシブデザインの定義などよくまとめられた章でした。アクセシビリティとユニバーサルデザインについても改めて学ばなければと思いました。また「多様性」とは自分にとってどのようなことなのかをしっかり掴んでおきたいと思います。
そして、誰のためにデザインしたいかと言えば一番に思い浮かべるのが自分以外の人のためです。自分のためであれば私はデザインをしないと思います。
この章を通してインクルーシブデザインで過程を大切にした方法論を生み出したいと思っています。


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