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泣かせるぜ、観音経。
「般若心経」。
わたしが初めて写経しはじめるきっかけとなった260字のお経。
終わりに「為」と追記しご先祖供養と称し、筆ペンで一文字ずつていねいに記すその時間にこころ救われていた頃があった。
そして、次に覚えたくなった「観音経」観音経(妙法蓮華経観世音菩薩普門品偈)。
このお経はまあまあ長い。何文字か数えたことないが開経&成仏掲含めると般若心経の3倍はある。
丸暗記で仏前で拝めた日には夢の中で観音経を詠むわたしに、修行僧の小坊主たちみんながパチパチと一斉に拍手してくれた。
これはそんなに難儀なことだったのか、とクリアできたことが自信につながった。(何のだ)
要点はそこじゃない。要点は「こころ」だ。
わたしは今もまだ修行が足りていないせいか(何のだ)、妙法蓮華経観世音菩薩普門品偈を仏前で合掌しながら詠みあげると途中で泣きむせってつっかえてしまう。なぜならそこにある非言語の慈悲や愛に圧倒されてしまうから。
自ずと感謝の蓋が開き泉のごとく湧き上がる、これこそがお経だ。
寺の和尚の読経をただ聞くだけのもんじゃない。
その先に進めよ。にっぽんの庶民よ。
Emeru